散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

すね肉を煮込んで過ごす3連休

なんか川柳みたいになってしまった。

牛すね肉を、これでもかと煮込む夢を見た。
それからずっと食べたくなってたので
連休はすね肉をひたすら煮込むことにした。
台風きてるって言うし、ちょうどいいね。
作るのはビーフシチュー。

1日目、
お肉を常温に戻し、塩コショウで焼く。
焼いたら水で、ひたすら茹でる。
この茹でる工程が一番好き。
最初は水だけで茹でて、ある程度アクが
取れたら下茹での第二段階。
次はネギ生姜と日本酒で煮て、臭みを取る。

更にその後で、赤ワインで煮る。
あとはそこにコンソメを入れて、
粗熱がとれたら鍋ごと冷蔵庫で一晩。
水→日本酒→ワインと三段階で煮たお肉が
どれだけ柔らかくなってるだろう、と
楽しみにしながら次の日を待つ。

お肉はもう、シーチキンか!?ってくらい
繊維が柔らかくほぐれるのが好きなので
ゆっくりじっくり煮込むのが本当に楽しい。
ちなみにチャーシューを煮るのも好きで
大型連休はよく塊肉で作っている。
(ほろほろの塊肉のチャーシューを
ラーメンに乗せて食べるのがまた、至福!)

2日目、
冷蔵庫の鍋を取り出して火にかけ
煮込みを続けながら、シチューの具を作る。
具はシンプルに、玉ねぎとセロリだけ。
飴色の玉ねぎとセロリをお肉の鍋に入れて
デミグラスソースを入れて煮込んだら、完成!
照りのあるブラウンシチューが美しい。
バターライスとサラダと共に、いただきます。

では、いよいよ…
煮込みに煮込んだ塊のお肉を噛みしめる。

…いや、噛む必要は全くなかった。
これが!!舌でほどけるってやつ!!
おいしい〜〜〜〜〜〜〜!!

ほぐれた肉の繊維はさすがに歯が要るので
噛みしめると、旨味の上澄みみたいな
上品で濃い旨味がいっぱいに広がる。

ちなみに最初にお肉をワインに漬け込む
やり方もあったけど、今回の煮てから一晩
寝かせる方法でも充分に美味しかった。
煮詰めたワインと寝かせたことで、
ちょうどいい味になったと思う。

1日目は4時間半くらい、
2日目は3時間くらい煮込んだけど、
どんなに時間かけて作っても
食べるのは一瞬なのよね…というのは
どの料理でもあるあるだよね。

でも今回は1キロ近くのお肉で作ったので
まだまだご馳走が続くのが嬉しい。

3日目の今日、
さらに1時間くらい煮込んで
更に柔らかく味の染みたお肉を想像し
残りのビーフシチューを堪能してもいいし、
カレースパイスを炒めて加えたら
極上のビーフカレーよね…という
贅沢すぎる迷いの気持ちがある。

作っても食べても幸せな気持ちになった。
ごちそうさまでした。

 

こうして家から出ない3連休を満喫した。
台湾のお菓子でパスタも作ったしね。

ha49re.hatenablog.com

 

牛すね肉を1キロ近く買っちゃった分
まぁまぁいいお値段しちゃったけど、
でもいいんだ。
結婚記念日だからね。

 

台湾土産でパスタを作る

仲の良い台湾の人から、台湾のお土産で
お茶菓子をいただいた。
「緑茶蕃茄」と書いてある。
蕃茄とはトマトのこと。
ミニトマトを緑茶に漬けて干した、
お茶請けのお菓子らしい。
「お茶請けによく食べるんです!
美味しいですよ」の言葉に期待する。

小袋を開けると、レーズンのような
チョコレートのような、濃厚で甘い香り。
緑茶はほとんど感じないが、
ほのかなほろ苦さが緑茶だろうか?
甘味が強くてレーズンに近い。
甘酸っぱくて、後味がほんのりほろ苦い
ドライトマトって感じ。

…う〜ん、確かに美味しい。けど、
あくまで好みの問題だけど
レーズンがそんなに好みではない
自分的には、おやつとしては
好き!って感じではない、かも?

ありがたいことに大袋でいただいたので
どうしたもんか…おつまみにするか?

と、ここでひらめいた。
これ、パスタの具なら美味しいんじゃ?
ドライトマトとして、トマトソースに
入れてみようかな!
ソースに甘みを足すと美味しいので
甘味料としての活躍に、期待。

緑茶の風味がついてるという事で、
ちょこっと和風のトマトソースにする。
トマト缶、シーチキンの他に
和風なので、大葉としらすを入れる。
味つけは醤油と、顆粒の昆布だし。
緑茶蕃茄の強い甘みが溶け込むように
ヘラで潰して、ソースによく和える。

ちょーっと甘さの強い香りかなぁと
思ったけど、味見するとそんな甘くない。
昆布だしの旨味が広がる。
これは美味しい予感がしてくる。

ソースをパスタに絡めて、実食。

…ソースは充分に美味しい!
が、刻んだ緑茶蕃茄は、トマトより
レーズン感が勝ってしまって、甘い。
とはいえトマトなのでそんな違和感はなく
小さく刻んだためか、アクセントといえば
聞こえはいいかも?
大葉との相性も悪くない。

個性的なイタリアンのお店の
気まぐれパスタで出てこなくもない感じ。
ま、十分「美味しい」圏内に入ったので
ヨシとしよう。
思いつきの割には、悪くなかった。

なんか具が豪勢なパスタになっちゃって
どちらかといえば緑茶蕃茄より
しらすが余分だった気がするくらいかな。

こうして台湾とジャパニーズ和風が
イタリアンに融合した、グローバルな
パスタをいただいた連休2日目。
ごちそうさまでした。

 

地下鉄で深呼吸

週に1度の出社の日だった。
出社の日はいつも疲れている。

コロナから在宅制度が続いていて
週に1度の出社で済んでいるのは
本当に恵まれていると思う。
が、その思いで疲労がチャラに
なるかといえば、そうではない。

ちっともカジュアルじゃない
オフィスカジュアルは肩がこるし、
総務がいない日は総務じゃなくても
雑務があるし、何かと面倒ごとも起きる。
今日もしっかり疲れている。

通勤の疲れも前より感じるようになって、
PCの入ったリュックはまぁまぁ重くて
前に抱えて電車に乗り、人ごみの地下鉄を
歩いていると鎖骨が締めつけられて痛い。
ホームや階段は競うように小走りになるし
車内のイス取り合戦も気が休まらない。
疲労のトッピングがマシマシで
気持ちもささくれそうになる。

そんなときは駅でも車内でも
こっそり深呼吸をしている。

締めつけに抵抗するように胸を張って
地下鉄の空気を吸い込む。
綺麗な空気じゃないけど、気にしない。
肺が膨らむ感覚が、ちょっと気持ちいい。

静かに息を吐き出して
ここにいる人もみんな疲れてるんだよな、
とかぼんやりしながら車内の広告を見たり
夕飯のことを考えたりすると
ほんとーにちょっとだけ、癒やされる。

今日もよく頑張った。という日記。

 

 

だるい仕事と炊き込みご飯

たまには普通の日記。

連休明けの仕事はだるい。
台風からの温帯低気圧のせいもある。

特に「低気圧頭痛」などの体質では
ないけれど、だるい日に雨が降っていると
「気圧のせいだからしょうがない」と
やる気のなさを無条件に肯定してしまう。
かといって爽やかな晴れの日に
仕事がはかどるかと言えばそうでもない。
要は仕事のモチベーションが低い。

天気とか関係なく、面倒くさくて
手を付けていない仕事があった。
特に締切が明確でなかったのもあって
だるい…だるい…と後回しにしていた。

が、ちょっと前まで夏だと思っていたら
早いことに9月も20日になってしまった。
そろそろ着手しないと…と
しぶしぶ手を付け始めると、
ラッキーなことに(?)ノッてきた。
上司に確認という名のお伺いを立てつつ
ここはこうした方がいいんじゃないか?と
イデアを盛り込み、資料を作る。
いい仕事したわぁ〜と自画自賛し、終業。

ちなみに今日みたいにノリにノッた
資料は独りよがりになりやすいので
後でちゃんと見直すことにする。

ありがたいことに在宅勤務をしているが
それでもみっちり仕事をすると疲れて
手の込んだ料理をする気にならないので
いつも手を抜いたものを作っている。
今日の夕飯は炊き込みご飯。
秋めいてきたので、ここのところずっと
食べたかったもの。
と言っても包丁も使わない、
レシピというほどもない簡単なやつ。

鶏ひき肉・舞茸・きざみあげを
ごま油で炒めて、醤油みりん酒で煮詰める。
調味料は全部30mlだったかな。
どうでもいいけど舞茸をほぐすのが好き。
たれに具が浸るくらいで火を止める。
照りのある綺麗な茶色と
具のきのこが、秋だなーって思う。

あとは粗熱が取れたものを、顆粒だしと
冷凍した生姜のすりおろしと一緒に
炊飯器に放り込んで炊くだけ。
お醤油のいいにおいで癒やされる。

炊けたらいい感じにおこげがあって
適当に作った割にはとても美味しかった。

こういう、料理と言っていいのか?
ってくらいの手抜き料理で
楽に栄養がとれるとなんだか嬉しい。
今日はだるい割に頑張ったので
後でデザートで1日を締めようと思う。

 

ルートヴィヒ美術館展を楽しむ

国立新美術館に行ってきた。
最後に六本木に行ったのは
コロナ禍よりずっと前なので、
懐かしさも相まって
神保町に続き、ウッキウキで。

…と言っても六本木で遊ぶような
華やかなことはしてこなかったけど。

観たのはルートヴィヒ美術館展

ludwig.exhn.jp

ちなみに美術館に行くのは好きだが
美的センスはない。
美術の成績は最高5のところ
3か4ばっかり取ってた記憶がある。
創作センスもなければ
審美のセンスもないのだと思う。

なので楽しかったのは間違いないが
あまりこの作品はこうで…とか
語ることができない。

それでもあの、外はまだ暑い中
ひんやりと快適な空気、
色とりどりが並べられた空間、
そしてその、だだっ広い空間を
ひそやかに歩く時間は好き。

手前から順番に観る人が大多数なので
邪道な観方だったかもしれないが、
人が渋滞する中、順番通りに
ゆっくり観るのは好きじゃないので
ぱっと見てパチっと留まった作品は
じっくり観て、ピンと来ないものは
スルーしてサッサと次に行っていた。

それでもフロアがとても広くて
作品もとても多かったので、
割と時間をかけて観られたと思う。
ひと通り巡って、最後にちょっとした
シアター作品を鑑賞して、出る前に
もう一度お気に入りの作品だけ鑑賞し
満足して展示会場を出た。

語彙力もないので素敵な作品を見ても
「綺麗」「すごい」しか浮かばないが
「綺麗」で頭の中が満たされる空間は
やっぱりいいなと改めて思う。

鑑賞後、脚も疲れたので
併設のカフェでぐったりと癒やされる。

作品鑑賞ももちろん楽しいのだが、
美術館で密かに楽しみなのが
この併設のカフェタイムと
もう一つが、ミュージアムショップ。

ハンカチを買うのが好きなのだが
今回はなかった。が、デザインの
綺麗なクリアファイルがあったので
それをいくつか買い、同行者が毎回
買う図録も一緒に買って帰った。

この図録を家で見返しながら
同行者と、この時代の作品はどうの
あの作品がどーのこーのと
うだうだ感想を言い合うのが
本当に楽しい。
帰宅して買ったお土産を広げ、
図録で感想を言い合って初めて
私の美術館の楽しみは
完結するのかもしれない。

もうひとつ楽しめたのが
美術館のためにおしゃれをしたこと。
久しぶりの休日のお出かけで、
お気に入りのワンピースを着て
会社にしないバッチリメイクして
新しいアクセサリーをつけて
秋の装いをするだけで楽しかった。
おしゃれって元気が出る。

前に秋にやりたいことを挙げていて、

ha49re.hatenablog.com

↑の日記で

・めっちゃかわいいワンピース買ったから
これ着て久しぶりに美術館とか行きたい。
こう暑いと外に出る気もなかったから。

と書いたことが、今回叶えられた。
まだ日中は暑かったけど、
楽しい体験ができて本当に良かった。

しかし9月も半ばにして、

秋にやりたいこと

・めっちゃかわいいワンピース買ったから
これ着て久しぶりに美術館とか行きたい。
こう暑いと外に出る気もなかったから。

・小川町の三省堂書店の仮店舗に行きたい。
カフェめぐりしてカレーも食べたい。

・気になってる映画を見たい。
家で見れるから月初が落ち着いたら見る。
感想を書けたら書く。

・勢いで始めたビジ法の勉強。
秋の試験を受けるかはともかく、勉強はする。

書いていたやりたかったことを
あらかたやり尽くしてしまった。
あとは勉強か。

実はサボり倒してたんだけど、
趣味だからマイペースでいっか。

 

楽しい予定を立てて実行する、
このサイクルを繰り返して
仕事のストレスをやりすごす。
これを繰り返しながら
四季の移ろいを感じるのが
私の人生なのかな、とふと考えたりした。

 

 

映画『AKIRA』を観る

AKIRA』 監督:大友克洋
製作:1988年 配給:東宝

2020東京オリンピックにて
開会式の案に採用されていた事で
以前から気になっていた作品。
原作は未読。

気にはなっているけど
わざわざ見るほどでも…と思っていたが
趣味が合って仲の良い人が
好きな作品ということを聞き
これを機に視聴してみることにした。

あまり日常的に映画を見ないので
「この映画を見る!」と意気込むだけで
自分の中では結構なイベント感がある。

ちなみにAKIRAの事前知識としては
・主人公=アキラではない
・主人公の友人 鉄雄が暴走する話
・グロい
・作画がすごい
・さんをつけろよデコ助野郎!
くらいのゆるい知識しかない。

月初の繁忙期が落ち着いたので
動画配信サイト「U-NEXT」を
このために登録し、家のテレビで視聴。
どうせなら気分をアゲようと
部屋を暗くし、手元にはコーラと
スナック菓子という準備万端で臨み
リビングでのロードショーを堪能した。

以下、思ったことを書き留めておく。
※ストーリーをなぞる感想ではないが
念のためネタバレ注意

 

正直、初見で観たときは
ストーリーにそこまでハマれず
「考えるな 感じろ」系か?とか
思ってしまったりはした。
冒頭の暴走族との抗争のくだりも
「なにやってんだ?」って感じで
割と冷めた目で見てたと思う。

それでも金田のバイクが走り出して
始まるネオンを駆け抜けるところ、
あのシーンはBGMもあいまって
さすが美しくて魅入ってしまった。
ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」を
言い終わったところで始まるBGM、
あの音の入りが絶妙すぎて、セリフの
終わる箇所から何度も再生したりしている。
金田のバイクの前輪に光が走るところで
私の期待にも電気がはしる。

テールランプの残像、下品なくらい
ビカビカに輝く都会のネオン、
鮮やかな煌めきは何度見ても美しくて
心踊るサウンドと混ざり合って
本当に完成されていると思った。
上記で言ったように、最初に浮かんだ
感想は「なにやってんだ?」って
感じだったけど、観終わって内容を
「そういうもの」として受け入れた途端
この暴走シーンは芸術へと変わった。

このときの獲物を追い詰める山形くんが
ワイルドでカッコよくて、
「野蛮」って言葉が似合う。
やってることは暴力行為なんだけど。

多分、冒頭から技術というか世界観が
作り込まれて完成されすぎていたのが、
原作を知らず世界観にも馴染みのない
者には置いてきぼり感があるというか
最初にハマれなかった理由な気がする。
何度か見るうちにハマる作品だと思う。
この世界観が好きな人、原作ファン、
監督のファンの方などは、逆に
一瞬でのめり込める怪作なんだろうな。

あとの話は結構バイオレンスが強くて、
事前にグロいので注意と言われた割に
グロは平気だったけど、暴力描写は
あまり得意じゃないので、楽しめたかと
いうと微妙なところではある。
とにかくカオリちゃんが可哀想すぎる。
あの子の最期の結末は実は事前に
知っていたんだけど、それだけじゃなく
その前の暴行シーンとかで
結構ダメージ喰らった。
見返してもカオリちゃんの箇所だけ飛ばす。

あと、サウンドの一部が
月曜から夜ふかし」の効果音に
使われてしまっているせいで
シリアスなシーンであのサウンド
耳に入ると
「○○県民 xxしすぎ問題」とか
頭に浮かんじゃうのが残念だった
こっちを先に聴いておきたかった!

作画に関しては冒頭以外も素晴らしくて
ストーリーのハマれなさに意識が
違うところに行きそうになるたびに
「観ろ!」と腕を引っ張られるような
感覚だった。作画を楽しむだけでも
この映画体験には価値があった。

冒頭以外で好きなのは、
鉄雄がアキラの元にたどり着く辺り。
破壊される建造物が生き物のように
蠢き、破壊されているのにイキイキと
して見えるのが不思議な感覚で、
煙やマントがはためく様の動きの
なめらかさは凄いとしか言いようがない。
「よく見とけ!」と言われてるかのような
迫力ある作画だった。

サウンドに関してもどの感想でも
言われていることではあるので
改めて言うのも…という感じではあるが
期待とおり心はずむものだった。
冒頭シーンとエンディングが特に良くて
そこだけ何度も何度も再生して聴いた。

ちなみに作画とサウンドの参考として
4Kリマスター公式サイトに
動画が掲載されていたので貼らせていただく。
サウンドと作画の凄さが垣間見れる。
が、大画面で見るとこんなもんじゃない

youtu.be

あと好きなのは、名セリフ(?)の
「さんをつけろよデコ助野郎!」の
瓦礫の上で対峙するシーン。
「どおしたよぉ?揉め事かぁ?」から
煽りというか喧嘩する気満々で笑った。
鉄雄が長年の恨みを吐き出すところ、
万能を手に入れても結局は劣等感に
終結するところが鉄雄もまだ思春期の
子どもなんだよなと思うし
鉄雄の悲痛さを感じる一方で、
その独白に対し余裕ありそうに
返す金田との精神的余裕の落差に
「こういうところなんだよな」と
思ったりした。

で、色々とグロかったりしながら
物語は結末を迎えるんだけど
あのラストのセリフ等のわからなさは
あえて作られたというか、誰にも
明確な答えにたどり着かせないように
作られた「余白」なのかなと考えた。

で、わからないので自分の中の
あやふやな解釈を抱えたまま
他の人の感想や考察を読んだんだけど
これ、他の人の考察を読むのが面白い!
考察を読んで始めて完結する作品なのでは?

最初は「考えるな 感じろ」ってことか?
とか思ってしまったけど、そうじゃなくて
「余白を与えた 考えろ」って
ことなんじゃないのか?とか
モヤモヤ考えたりして、翌日まで引きずり
好きなシーンを何度も再生したり
こうして映画のサウンドをBGMに
ブログを書いたりしている。
…没入感はないな、とか思ってたけど
割と没入してないか?これ。


総評して
ストーリー以外は素晴らしいなと思える
いい映画体験だった。
別にストーリーが素晴らしくないと
いうことではなく、私の感性の問題。

多分、鉄雄の劣等感や万能感に
より共感できる10代の頃に出逢っていたら
もっと深く刺さったような気もする。
鉄雄にしても金田にしても、
どこか一歩引いた目で見ていたから。

が、いま見ても完成度が高いと思える
間違いなく名作と言えるものだと思う。
あの冒頭のシーンとエンディング、
酒に酔いながらエンドレスで観たい。

 

こうして私が秋にやりたかったことの

・気になってる映画を見たい。
家で見れるから月初が落ち着いたら見る。
感想を書けたら書く。

が実現できたので、とても満足している。

ha49re.hatenablog.com

 

AKIRA』を薦めてくれたxxさんへ。
ありがとう、いい映画体験ができました。

神保町で癒やされる

日記。

月初の疲れか季節の変わり目か、
今週はしんどい一週間だったので
金曜はフレックスタイムで15時に退勤し
大好きな街、神保町へ行くことにした。
それはもう、ウッキウキで。

コーヒーでゆっくりしたかったのと
ランチを午前中に済ませたせいか
15時過ぎでもお腹がペコペコだったので
『カフェ トロワバグ』を訪問。

メディアでも紹介された有名店なので
席あるかな…とこわごわ訪れたが
たまたま空いてたソファー席に案内される。
ラッキー。

今日は贅沢するぞ〜と意気込み
「小倉バタートースト」
「カスタードプリン」
「アイスコーヒー」を注文。

■小倉バタートースト
みっ…ちりと詰まった餡と
しっかり固形のバターが織りなす
ピシッとした立体が美しい。
パリッとしたトーストを頬張ると
カリッ モチッと音がするパンに
溢れるバターと餡がじゅわっと甘じょっぱい。
サリっ…とした粗塩の塩気が、
また美味しくて沁みる。

甘じょっぱさとバターのなめらかを
アイスコーヒーで流し込んだら、
疲れも一緒に流れてくれた。
一週間、おつかれ。

■カスタードプリン
トロトロのやつじゃなくて
みっちり固めのプリンが好きなんだけど
まさにドンピシャみっちりプリンで嬉しい。
器にミチッ…と詰まって運ばれてくる。
カラメルが完全に液状で、
器をさわるとゆらゆらと揺れている。
揺れるカラメルからいただく。
これコーヒー??ほろ苦くて美味しい!
やさしい甘さのプリンと絡めてたら
あっという間に食べ終わってしまった。
はぁ、満たされた。

本の街 神保町のカフェだけあって
適度に薄暗い店内と、ほどよいBGMで
読書には最適の場所だったんだけど
電子書籍派なので手元には本がない。
趣はないが、電書で本を読むことにした。

 

お腹いっぱい食べといてなんだけど
今日 神保町に来た一番の理由、
エチオピアのカレーなんだよな…
というわけで、
読書でお腹がすいてきた頃合いで
エチオピアに行くことにする。

『カリーライス専門店 エチオピア
このお店の特徴のひとつが
辛さを0倍〜70倍まで選べること。
0倍が中辛、12倍が大辛、
20倍で激辛だったかな、うろ覚えだけど。

激辛もまぁまぁイケる自分は
確か20倍からスタートして、今では
30倍を頼むのがスタンダードになっていた。
が、疲れをふっとばしたいので
今回は35倍に挑戦してみることにする。

頼んだのは、「エビ・野菜カリー」
プリプリのエビと、香ばしい焼き目の
野菜が本当に心の底から美味しくて
これ以外のメニューも気になりつつも
いつもこれしか頼めていない。

未踏の辛さにちょっとドキドキしてると
いい香りと共に運ばれてきた。
付け合せのふかしたジャガイモを
一口サイズに崩して入れるのが好き。

 

では、いよいよ…
あ、いける

舌を刺すような刺激はあるんだけど、
複雑なスパイスのいい香りと
色とりどりの具材で
次はどれをいただこう…と迷いながら
ゆっくりと完食してしまった。

野菜は何が入ってたかな、豆と
ナス、ブロッコリー、ピーマンと
エノキ茸とプチトマトと、しめじ。
あとは崩し入れたジャガイモと
エビが鮮やかにカレーの海に浮かぶ。
食感がどれも独特で、楽しい!
野菜はグリルされてるのか?
焼き目が付いていて、この焼き目の
香ばしさがクセになっている。
特にブロッコリーとナス、
追加料金で倍にしたいくらい好き。

トロッと香ばしい野菜とジャガイモは
辛さをやわらげてくれる一方、
エノキのコリュコリュした食感は
辛さがダイレクトに伝わって、痛い。
が、そのコントラストが楽しい。

最後は卓上の福神漬けでシメて
美味しく楽しい食事は終わったんだけど
カフェの食事もあって満腹なのと、
辛さの刺激もあいまって、胃が苦しい。

腹ごなしに、前から行きたかった
三省堂書店の、小川町の仮店舗に
行くことにした。

小川町と言えど、十分に神保町圏内で
エチオピアからも徒歩数分なのが嬉しい。

予想はしてたけど、小川町の仮店舗は
やっぱり元の本店とは広さが違くて
こぢんまり感はどうしてもあった。
それでも6階から地下1階までブラブラ
するのは楽しくて、電書では味わえない
あのパラパラ見て吟味する感じで
"本屋の出逢い"を楽しめた。

ちょうど同じ日に八重洲ブックセンター
建て替えのニュースが賑わっていて
ここも同じ感じなのね…と、なんとなく
しみじみしながら店をあとにした。
三省堂八重洲も、建て替え後が楽しみ!

 

こうして神保町を満喫して帰路につく。

この夏を振り返った日記で、
秋にやりたいことの一つとして

・小川町の三省堂書店の仮店舗に行きたい。
カフェめぐりしてカレーも食べたい。

とか書いたんだけど、

ha49re.hatenablog.com

さっそく一つ叶ったのが嬉しい。
カフェ"めぐり"ではなかったから
今度はカフェをはしごしたい。
トロワバグのグラタントーストも
すごーくいいにおいで惹かれたし、
食べたいものがたくさんある。
共栄堂のスマトラカレーも食べたい。

次回、エチオピアに行くときには
きっと調子にのって辛さ40倍で
頼むだろうから、念のため胃薬を持って
行くようにそのときの自分に言いたい。
完食はできても、後の胃にクるのよね。
もう少し寒くなったら
辛さを求めに行こうかな。

次の楽しみを考えながら電車に乗り
席に座ると、ゆるい疲れに飲み込まれた。
はー楽しかった。

こうして癒やされた帰り道、鈴虫が鳴いてた。
秋だね