今年のバレンタインデーが終わった。一貫して「家族のため」「自分のため」に振り切ったチョコレートの祭典は無事にいい思い出になったので自己満足。
せっかくいいものを買ったので、自分の備忘を兼ねて書き留める。来年のバレンタインの自分に役立てば…なんて思いでタイトルに「2025」と入れてしまったけど、来年以降もこれを書くかどうかは未定ではある。
■パトリック・ロジェ『ショコラアソート』
・前の日記で「数年前に日本未上陸だったのが今年は買えた〜!」なんて浮かれていたパトリック・ロジェのチョコレートを無事に実食。特にメモしていないのに数年前に見たブランド名を覚えていたことに家族は引き気味に驚いていた。食のことになると脳みそが活性化される体質(??)なんだけど、覚えていたことに自分でもビックリ。
蓋を開けるとテレビで見た通りの、画像で見た通りの、ウルウルとツヤツヤと美しいドーム型のライムグリーンが目を引く。色は違うけどまるで地球のようなマーブル模様が美しかった。
正方形のチョコレート、ドーム型のライム、正方形のチョコレートが3×3で綺麗に並ぶ。
右端と左端の正方形は形こそ同じものの味はガラリと違っていて、一方は歯が触れた瞬間に「サク…ッ」と音を立てた香ばしいプラリネ、一方は滑らかなペーストなんだけど個人的には衝撃的な風味で、口に広がった瞬間「!?」となった。
フレッシュ…というには鮮烈すぎる酸味に「なに…?これ…梅???」と梅ペーストかと思ったそれは、答えを見ると『レモングラス&ペパーミントガナッシュ』。目の覚めるようなパンチの効いたサワー感はレモングラスとミントだったのね…。まったくわからなかった味音痴ながら、チョコレートを口に含んで「!?」となった鮮烈な体験がなんだか楽しかった。チョコレートを食べて「楽しい」って、考えてみればレアかもしれない。
そして一番楽しみにしていたドーム型のライムチョコレート。一番最初に口にしたのもこれだったと思う。
これはすごかった。パクリと口に含んでからしばらく噛まずに舌だけで味わってたんだけど、ツルツルのドームの表面は薄ーいコーティングの筈なのにしっかりパリッと硬くて、しばらく舌に何の味も通さなかった。冷蔵庫で冷やしてたのもあるかもしれないけど、口にして数秒の間、完全な無味。そして柔らかくなったコーティングがついにパリ…とほどけた瞬間、ジュワッとスプラッシュにライムが口の中で弾けた。すごい。
割とオーソドックスなアーモンドプラリネの他はライムにレモングラス&ミントという変わり種で、「とても高度な技術の変わり種を味わった」っていうのが率直な感想。間違いなく「美味」なんだけど、「美味」というよりは「鮮烈」という方が第一印象としては合っていると思う。
そんな高度な技術に見合ういいお値段だったんだけど、数年ごしの憧れを晴れて鮮烈に体験させていただきました。買えて良かった!
・バレンタイン=四角い箱に正方形のアソートが並んでるチョコ、っていう固定観念があって、まるでいわゆる『本命チョコ』のように赤いリボンが掛かった可愛い箱に一目惚れして6つ入アソートを購入。自分の中の『バレンタイン』を具現化したような、とにかく可愛いチョコレート。
6つの全てが一つ一つ違う味で、こういうのを毎年一つは買っている気がする。だいたいのアソートに入っている、一つだけある赤くて形も異なるアクセントはこれにも含まれていて、キュートなレッドをカリッと齧ると甘酸っぱいベリー系が美味しくて可愛かった。
ベリー・コーヒー・アールグレイ・ジャスミン・ナッツ・アーモンド。ミントティーと一緒に頂いたアソートはどれも美味しくて、強いて言うならコーヒー、ナッツ、アーモンドが特に好きだったなぁ。やっぱりプラリネが好き。
■ フランソワ・デュッセ『メランジュドショコラ ノワ&キャラメル』
・いわゆるパケ買い。使わないくせに缶に一目惚れして、しかも濃淡の違う渋味あるグリーン&ブラウンの調和の美しい4種の粒がキラキラと缶に収まる様はこれはもう可愛くて可愛くて、しかもアーモンドにナッツにキャラメルと全ての味が好みで好みで、これはもう買わない理由がどこにもなくて買った。
丸くて小さい小粒を口に含むと、カリッとしたナッツの香ばしさやネットリしたキャラメルのコクが良い。それなりにたくさん入っているので二人で食べても二回に分けて食べられるのがお得。コーヒーと一緒に頂いたんだけど、甘みが結構強いのでちびちびとゆっくりコーヒーと楽しめるのも良かった。
パトリック・ロジェは白湯(というかお湯)、フレデリック・ブロンディールはミントティー、フランソワ・デュッセはコーヒーをお供にしたので何気に違う組み合わせだったのを書いてるうちに思い出した。
3種はどれも買ってよかったので甲乙つけがたいんだけど、あえて「来年も買いたいのは」を1つだけ選ぶとしたらフランソワ・デュッセかもしれない。けど缶がダブっちゃうんだよね…。缶を使わない生活というのもあって、割と真剣に悩みどころではある。
こうして百貨店の高級チョコレートでカタカナまみれの備忘録になってしまったんだけど、今年は巷に溢れる『平成女児チョコ』のワードに記憶が刺激されて、ノリでかつてのチープなチョコレートを作ったりもした。のを日記に書いた。
友チョコに作った記憶のある『パイの実の半分に溶かしたチョコを浸してアラザンやカラースプレーをまぶすやつ』を再現すべく100均で張り切ってアラザンやらカラースプレーを買い、思いのままにザカザカと振りまいて作ったゴテゴテカラフルのチープな味は、正体がパイの実に明治のチョコなだけあって抜群の安心感をもたらす美味だった。なんだかすごく、ホッとする味。
なんだか今年は特にバレンタインをエンジョイしてしまった実感があるけど、それもヨシ。百貨店のチョコはカタカナまみれの外国ブランドで揃えてしまったのでフランスとベルギーの2国の味を頂いたんだけど、さすがクセもなく甘すぎずストレートに美味しかった。
けど日本メーカー(パイの実は韓国?)の慣れ親しんだ味に「おいしい…!」となったのも確かな事実なので、チョコレートの美味しさはワールドワイドなことを実感。
お高めのチョコもスーパーの味で作るチープなチョコも、どれも楽しくて美味でした。ただ食べるだけでなく「体験」感が強かったのも今年の良いところ。
チョコレートの祭典、ごちそうさまでした。