散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

昨日のランチ:念願のカレー

5年か6年かもっと前から、ずっと行きたかったカレーのお店があった。東銀座の有名店、『ナイルレストラン』というインド料理の専門店。
ネットで見かけて「食べたい!!」となりつつも、行こうとした日がたまたま休業日だったりとタイミングを逃し続けて、なんとなく「いつか行きたいお店の候補」に挙がったまま数年が経ってしまった。

が、「いつか行きたい」の「いつか」はひょんなことからやって来る。たまたま東銀座に所用があった昨日、予定が終わったお昼時に「混んでなかったら」とダメ元で訪れたナイルレストランに、運よく空席があった!ラッキー!

ピンク色の壁に金色の模様がポップで可愛らしくて、でもインテリアに重厚感も感じるような不思議な雰囲気もお店の魅力なんだろうか。「ピンク色かわいいなー」とか思いながらワクワクでメニューを開く。

有名なのはオススメの『ムルギーランチ』だけど、私はキーマカレーが食べたかったのでキーマカレー、夫がムルギーランチを頼んでドリンクとコリアンダーのサラダも頼んだ。

ドリンクにマンゴージュースを頼んだんだけど、メニューにわざわざ『おすすめ』と記載のあったマンゴージュース、どうオススメなんだろうと思ったら運ばれて来た時点でわかった。トロトロで色が濃くて、一目で美味しそうだとわかる!

みっちりとグラスに満たされた濃厚なジュースは、ドロッとした濃さが期待をそそる。熟した果汁にストローを差してゴクリと一口飲み込むと、南国の美味が詰まったトロピカルがガツンと来て、濃くて冷たくて最高だった。まるでマンゴープリンを飲んでるような濃厚さ!

「おいしい〜〜〜〜〜〜!!!!」と幸せに浸りながら夫のラッシーをもらうと、スタンダードなラッシーだけどスパイスも効いていてこちらも美味しい。『コリアンダーレタスサラダ』はいわゆるパクチーにシーザードレッシングのような味付けで、他ではあまりない新鮮な味。南国の美味にパクチーをもりもり食べて、数年来の楽しみだったカレーを待った。

そして運ばれてきた、念願のカレー。お皿の『ナイル・レストラン』の印字が「ついに来たのね…」と実感させてくれる。

「きたー!」と弾んで自分のキーマカレーだけ撮ってさっさと食べてしまったんだけど、写真の奥が名物のムルギーランチ。料理が来ると食欲メーターがマックスに振り切れるので、写真もそこそこに一秒でも早く食べたくなってしまう癖がある。

夫が頼んだムルギーランチは骨付きチキンがドドン!と乗っていたのを、店員さんが目の前で綺麗に骨を取ってほぐしてくれた。がっしり太い鶏肉の骨がスルッと一瞬で剥がれて、よーーく煮込まれたんだとわかる。骨から剥がれた旨味たっぷりの身も、とろとろの脂も、ルーとライスと温野菜と一体となってひたすら混ぜられる。たくさん混ぜて食べるのがオススメの食べ方らしい。

まぜまぜと混ぜられるチキンの旨味を眺めながら、楽しみだったキーマカレーを一口。
ここのキーマカレーはすごい。今まで食べたインドカレーと一番違うのはサッパリと軽い口当たりで、ドロリとしてるのにあっさりしていて「すりおろし玉ねぎみたい!」と一人でビックリしていた。

アツアツだし濃厚だし挽肉もしっかり感じるけど、ヘルシーな口当たりで本当にすりおろし玉ねぎみたいな食感で面白い。「玉ねぎの甘み…?」と思うような柔らかさの中にガッツリとスパイスも感じて、食べながら軽く汗が滲んでくる。軽くてサッパリしてスパイシーなカレーは夏の暑さと抜群に相性が良くて、「夏に合う!」と心で叫びながらライスと馴染ませて口に運ぶスプーンが止まらなかった。

ムルギーランチのお肉を一口もらうと、ガッチリと硬そうな肉の塊はスプーンを少し入れるとホロリとほぐれて、でも骨についていた身だからか、肉の旨味が濃くてこちらも美味しかった。カレー好きな人はもちろん、鶏肉が大好きな人も存分に旨味を楽しめそう。

名物との邂逅に、ドンピシャな好みとの出会いに、数年来の念願が果たせてお腹いっぱい満足して店を出た。
ごちそうさまでした。

 

このカレー(とマンゴージュース)の感動を日記に残そうとしたら"今週のお題「カレー」"とあったので、「なんてタイムリー!」とウキウキで美味を思い出して書き残した。
やっぱり夏はカレー。そう言って冬でも美味しくカレーを食べているけど、やっぱり夏の暑さとスパイスの調和には敵わない。
家で作るゴーヤのカレーもいいし、お店で食べる本場のカレーも格別。
今年の夏が終わる前に、もう一度あのキーマカレーが食べたい。