散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

本日のランチ:あいがけカレー

申請していた有休で美容院へ行った。どうしようもない仕事への怒りを、カットとトリートメントで解してもらう。

美容院の帰りはだいたい同じインドカレー屋でランチを食べる。
いつもは一種のカレーとライスのセットだけど、今日はあいがけカレーにしてみた。インドカレーにはナンよりサフランライスが合う気がして、いつもライスにしてしまう。
キーマカレーとダルカレー。辛さはいつもと同じ、一番辛い激辛にする。

このカレー屋さんも他のカレー屋さんも、一番辛いのを頼むと必ずと言っていいほど食べている時に「辛サ大丈夫デスカ?」って訊いてくれるのが好きなんだけど、今日は訊かれないまま終わった。そういう方針に変わったのか、たまたま訊かない店員さんだったのか。顔を覚えられてはいない、はず。

そっとしておいてくれるのはありがたい限りなんだけど、なんとなく、ほんのちょっとだけ物足りない気持ちでマンゴーラッシーを飲み干した。
このやり取りが好きなのは、気を遣ってもらえる嬉しさの他に「美味しかったです」と直接伝えられるからだと思っている。

店を出ると溢れそうな光が灼熱のように暑くて、「焦げそう」と思いながら予約していた整体に向かった。

時間に余裕があったのでフラッと本屋に入り、なんとなく小説でも読もうと思っていたのに気づいたら『生産性』と表紙にデカデカ書かれた本を立ち読みしていた。
つい仕事の悩みに吸い寄せられるようにそういう本を読んでしまうのが自分でもおかしい。でも良い本だったと思う。

整体の担当のお姉さんは淡々としているのに的確な人で、初めての人だったけど好きになった。凝ってた耳周りが終わった後にすごく柔らかくなってて、ふかふかの耳をしばらく触りながら駅まで歩いた。

美容院のタブレットで雑誌の秋色コスメ記事にキラキラと心躍らせながら「どう生きるか」「哲学」みたいな記事を読みふけったりしてカオスな心情だったけど、心身のメンテナンスでちょっとだけ考えがフラットになった、ような気がする。
私も大変だけど、みんなも大変だよね。と自己と他人を労れたらいい。

帰りにものすごーく大きい入道雲が浮かんでいて「9月も13日になったというのに夏みたいな顔しちゃってさ」と暑さを恨めしく思いつつも、気分は良かった。秋色の眉マスカラとネイルを買って帰った。