散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

初夏と日本橋と昼酒と

もう初夏を感じる。
この前書いた日記に『これが今月も中旬を過ぎると「初夏が来る/来た」という夏の訪れになってしまうので』と書いたけど、本当にその通りになってしまった。この前書いたばかりだと言うのに。

天気も良くて爽やかな気候の休日、久しぶりに日本橋に行ってきた。
あまり行くことのない街ではあるんだけど、平日とは違い会社員でごった返してはいない都心のビル街には整った木々が青々と新緑をそよがせていて、自然豊かな緑とは違った都会の緑も好きだなと思ったりする。

コレド室町で「飲茶が食べたい」という案に乗って飲茶のお店へ。綺麗な商業ビルにはそれはそれは色んな種類の飲食店が立ち並んでいて、まぁまぁ目移りした。

「昼から飲まないとやってらんねー」という日が、たまにある。
少し前に横浜中華街でも飲茶を楽しんだけど、その時は「飲茶」の字通りに中国茶を嗜んだので今日は趣向を変えて青島ビールで。珍しく昼酒タイムの始まりです。

一本目(瓶なので)は「青島プレミアム」。青島ビール自体が久しぶりなのでプレミアムの違いは不明。でも美味しい。
グラスの奥にドサッと盛られたのは注文した「自家製青ザーサイ」。クセの強くないあっさりした薄切りのザーサイに割と辛めな辣油が絡んでビールが進む。桃屋の搾菜より好きかも。
偶然だけどカウンター席に案内されたのも「昼酒」って雰囲気が増す。

横浜で飲茶した時に春巻きを注文しそびれたので、ここでリベンジ。パリッパリでアッツアツな春巻きをハフハフと頬張った後にビールで流し込む、この余韻は至高の数秒間。

青ザーサイに思いの外ビールが進むので、割と早めに二本目を注文。同じ青島ビールでも「青島スタウト」とテイストを変えてみる。

黒ビール!の、泡が少し多すぎてしまった。苦みとコクのある黒ビールが好きなんだけど、まさに黒糖を焦がしたようなカラメルのようなコク深い苦みが好みに合っていて、プレミアムより好きかも。

写真は撮っていないけど他にも小籠包と餃子と極上スープ入りの焼売を注文した。一人一個ずつなので、4つの点心を食べたことになる。
朝ご飯を抜いたのでガッツリの食事でもないものの、この辺で満足したのでハオチーな気分で店を出る。
コレド室町『真不同 飲茶倶楽部』 ごちそうさまでした。


これにて解散…ではなく、実は日本橋を指定した目的の場所がある。
福島県のアンテナショップ『日本橋ふくしま館 - MIDETTE(ミデッテ)』
私は福島に縁があるので、たびたびここを訪れている。

「美味しいもの / 可愛いもの買って復興支援になるなんて最高じゃない?」と気分が上がりお菓子お茶入浴剤に豆皿などの焼物をホイホイホイとカゴに収める。
福島県は数年前からポケモンのラッキーと「ふくしま応援ポケモン」という名のコラボをしていて、私は初めてゲームで見た時からラッキーが大好きなので運命のような気持ちで福島ラッキーのコラボ商品を買っている。

レトルトカレーは毎回買うんだけど、数年前にこのお店のレジに持っていった時にレジのおじさんが「ラッキーちゃんはねぇ、専用のコーナーはないんだけど他にもソースとか色んなのがあるんですよ」と話しかけてくれて、その嬉しそうで楽しそうな様子に「もしやおじさんもラッキー推しですか??」と訊けば良かったと今でも思う。
可愛いよねラッキー。バトルも強いよ!

今回ラッキーグッズで相馬焼の豆皿と目が合ってしまって、棒立ちで悩んだ末に購入してしまった。めちゃくちゃ可愛いんだよ〜〜〜公式ショップのリンクを貼ってもいいかな。

www.soma-yaki.shop

まろやかなピンクのフルーツになんだか楽しそうなラッキーの表情がツボ。左を向いているのにもちゃんと理由があるらしい。他にも湯呑みやお茶碗やプレート皿が可愛くて可愛くてだいぶ真剣に悩んだ。食器は間に合ってるのに次は買ってしまうかもしれない。
この「可愛い〜〜〜!」の気持ちが、少しでも支援に繋がりますように。

ふくふくとした気持ちで会計を済ませると、なんとここにはイートインコーナーがあるのを初めて知った。
500円で日本酒飲み比べができるというので、ついついうっかりイートイン。500円というワンコインで飲み比べできるなんてお得だと思う。電子マネーなのでコインではないけど。

私は日本酒の味に疎い。仲間内の飲みで利き酒もどきをやったが3種類のうち1つしか当たらなかった記憶がある。
例に漏れず今回も詳しいことは語れないが、左から順に飲みやすかったのだけは覚えてる。画像では見えづらいけど、左から喜多方市二本松市二本松市と並ぶ。セルフサービスのお水をチェイサーに、ちびちびと楽しんだ。

で、ここでは期間限定で喜多方市『まるや』というお店の喜多方ラーメンが食べられるという。胃に飲茶がまぁまぁ残っていたが、満席に近い席でラーメンを楽しむ人が結構いて、その優しいお醤油の香りがあまりにも美味しそうだったので勢いで食券を購入。なんで日本酒の後の醤油ラーメンってあんなに美味しいんだろうね。

こういう素朴なラーメン、大好きだよ。漂う香りに違わぬ優しいお醤油の味に、脂身がガツンと効いてるチャーシューに中太ちぢれ麺。厚めのネギとやたらぶっといメンマがほっこりした雰囲気を醸し出す。

日本酒が染みた体に今度はお醤油のスープが染み渡る。喜多方ラーメンって「朝ラー(朝ラーメン)ができますよ」とウリにするくらいあっさりした味わいだけど、こういう飽きが来ない素朴なお醤油とちぢれ麺の小麦の甘さって本当に24時間美味しいと思う。
素朴な味わいにパンチが足りなかったらコショウとの相性も抜群で、私は何口か素朴で優しい味わいを楽しんだら多めに振りかけるのが好き。

そして最後の最後にいただくナルトが可愛い!「喜」の字の模様になってる。
最近はラーメンの具からナルトが消えかけている印象で、確かに個人的にはラーメンの味わいとナルトの味って調和よりギャップを感じるんだけど、こういう「昔ながら」のラーメンに乗ってるナルトってほっこりした美味しさを後押しすると思う。
ごちそうさまでした。

まぁまぁ苦しくなりながら大満足でふくしま館を後にすると、やっぱり大通りを抜ける初夏の風が気持ちいい。本当はコレド室町のカフェ『ISHIYA NIHONBASHI 』のパフェも行きたかったんだけど、予定外の喜多方ラーメンに加えていつ見てもずらりと並ぶカフェの行列に「また今度」と告げて三越のデパ地下でお弁当を買って帰った。

三越のお弁当に福島の幸がつまった袋をずっしり抱えながら乗る帰りの地下鉄は、だいぶ満足感があった。
昼酒のいいところは適度に飲めて帰りが遅くならないところだと思う。
初夏の始まりをいい感じに過ごして、連休をどうしようかと考える。