散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

気がつけば盛夏

もう8月なんて信じられない。毎月「もう◯月なんて信じられない」と思うのが月初の風物詩になっているけれど、それでも煌めく夏の始まりは酷暑と共にいつの間にか過ぎ去って、気がつけば盛夏の中に立っていることに8月の4日目を迎えてもまだ信じられない。きっと信じられないまま9月を迎える未来が見える。

先週末に会社の仲良い人に誘われてバーベキューというかビアガーデンみたいなお店で飲んできたけれど、屋外でガヤガヤと飲むのに適するのはせいぜい6月くらいまでで、本格的な夏を迎えた今年の気候では「サウナですか?」と己の身体が問うくらいにずっと汗が止まらなくて熱中症になるんじゃないかと思った。なんだかんだチェイサーを頼むタイミングも逃してずっとアルコールだけだったのに、誰も体調を崩さなかったのは奇跡だと思う。

今月も似たようなメンバーで誘われたけど、もう夏はアルコールも毒に変わってしまいそうなので早々に断ってしまった。とか言って別の同僚とうっかり飲みの約束を入れてしまったんだけど、それはそれ。ノンアルコールでも楽しめる相手なのでヨシとする。

というわけで飲みの予定も消極的になっているこの夏、今週のお題「この夏のプラン」というお題を見てふと浮かんだ言葉は、「積極的に家に籠もる夏」というインドアなプランだった。もはやプランとも言えない。

破壊光線とも思える強烈な日差しも蝉も酷暑も憎らしいほど苦手なんだけど、エアコンの効いた自宅で過ごす夏はと言えば、煌めく夏の日差しも外からジージーワと響く蝉の声も好きだったりする。
なので夏の夜は早く寝てその分早めに起きて、明るい日差しをレースカーテン越しに浴びながらアイスコーヒーで体を潤して、蝉の声を聞きながら趣味の創作でもするのが明確に「楽しみな予定」だと言える。家の中で聞く蝉の声は元気が出ると前にも日記に書いた気がするけど、本当に元気が出るのでそれを生のBGMにしながら文章を書くのはこの時期しかできない。
「快晴・アイスコーヒー・蝉の声」を感じる夏の午前は私にとって煌めく夏の象徴なので、私の中では立派な夏のプランだったりする。

そんな「予定」と言い切るくらいにハマり込んでいる趣味の創作も、シリーズで書いている小説もどきの新作を少し前にネットの海に流して、開放感と達成感とそれ故の虚脱感を感じながら過ごしていた。
ありがたいことに温かく嬉しい感想をいただいて、「泣きました」「涙が出ました」と書かれていたのは私まで涙が出そうになるくらい本当に嬉しかった。スクショして1日1回は読み返すレベル。

誰にも求められてないと思いつつ楽しんでいた頃からは想像もできないくらいに恵まれた状況なんだけど、自分の中ではここがある意味の正念場で、人様からの評価に依存すると苦しくなるのは明らかなので「一期一会」という言葉を刻み込んで人様からのフィードバックを求めないような心境でいたい。「そもそも感想など来ないので創作そのものの楽しさだけに目を向ける」と常に戒めないといけない。自分は承認欲求が強い自覚があるので、その分だけそのコントロールは必須科目だと思っている。

とは言え創作そのものの楽しさはまだまだ享受していて、些細な単語を「使い方あってたっけ?」と調べたり舞台や展開を文字にして生み出す行為は日記とは違う楽しさがある。ので今月の盛夏も元気よく家に籠もってエンジョイする。

今日は夕飯にラタトゥイユとパエリアを作った。最近はよくこの組み合わせで作る。あとでサラダも添える。
炊飯器でなくフライパンで米料理を作るのが好きなので、パエリアにハマりつつある。冷凍のシーフードと野菜とおつまみ用に買ったオリーブを入れてグツグツ煮て作ったパエリアは水も具も分量が適当なのにいい感じの米の硬さになってくれて満足。
夏野菜をたっぷり食べたくて作ったラタトゥイユは、たまに夏野菜でもない野菜を入れたくなるので今回はレンコンを入れてみた。味見をしたらポクポクシャキシャキとした食感が楽しい。
オリーブオイルをたっぷり染みさせたナスが好きで多めに入れたので、きっと今日も美味しい。キッチンに真っ赤な赤とターメリックイエローの鍋が並ぶ様は鮮やかで目にも美味しく出来上がった。
2日分作ったので明日も残業でヘロヘロになっても食事の時間だけは幸せだろうと思う。

先月の月初が割と地獄だったので今月はなんだか軽やかに感じる。とか言って明日からも続く月初業務もまた数字が合わないとかシステムがどうのとか色々あるんだろけど、それはそれ。
月初が一段落した辺りで世間の夏休みムードに合わせて楽しくインドアな夏を送ることを楽しみにしながら、今日のとりとめのない日記を終える。そろそろ来月の旅行の予約も始めないといけない。