散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

はるばる行くので函館へ

人生のちょっとした節目を迎えるので、記念の旅に行く。
「人生でやっておきたいこと」の一つが「新幹線グランクラスで北海道に行くこと」だったので、ここは記念にふさわしく夢を叶えることにした。
無事に切符を取り有休申請と宿と帰りの飛行機も押さえたので、楽しみな気持ちを日記に書き残す。

グランクラスは飛行機で言うファーストクラスのようなもので、新幹線のシートの中でもグリーン車を超えた『極上のプレミアム空間』と下記の公式サイトで謳われている。名前がカッコよくて好き。

www.jreast.co.jp

過去に東京−郡山間で乗ったことがあるんだけど、とんでもない乗り心地の良さに感動した反面、快適すぎてあっという間に到着してしまって物足りなかったので、「ここは贅沢に北海道まで乗りたい!!」という野望があった。
ライトな鉄道好きとしては過去に「サンライズ出雲」に乗車できて一つの夢が叶ったので、ここでもう一つのささやかな夢が叶うことになる。

サンライズ出雲の時は切符を取るのが激戦も激戦で、みどりの窓口で10時打ちしてもらったという過去があるのだが、今回のグランクラスは家にいながらスマホで予約できたのでラッキーだった。ただし予約開始のその日に予約しても座席は残り僅かだったので、やっぱり人気なんだろうと思う。
これを機にサンライズ出雲の切符を取った日記を読み返したら懐かしくて仕方なかった。

ha49re.hatenablog.com

グランクラスも予約し、宿と帰りの飛行機も確保、とタスクの一つ一つをサクサクサクと埋めていき、ものの数時間で記念旅行の予定を固めることができた。これで行って泊まって家に帰れる。「予約」という安心感が欠かせない人間なので、この嬉しさは大きい。

というわけで、ウッキウキに浮かれた勢いで「記念に買っちゃえ!」と函館のガイドブックを一気に四冊も買ってしまった。
出雲旅行の時も「出雲に行きたい」ではなく「サンライズ出雲に乗りたい」が先だったのと同様に、今回も「函館に行きたい」というよりは「グランクラスで北海道に行きたい」と鉄道乗車が先のきっかけなので、実は旅行先の函館についてふんわりとしたことしか知らない。

るるぶまっぷる、ことりっぷ、と似たような内容のガイドブックが並んでしまったが、却ってこれらを見比べることで「ここはマストで行きたいな」と指標が立てられるのはありがたかった。一冊だとどうしてもそこに書いてあるルートに沿ってしまいがちなので、自由度が上がった感覚がある。一つの旅先の本を何冊も買うなんて経験もレアだし、まぁいっか!と気にしない。
好きなのを選んで持って行くもヨシ。旅行の後に見返して思い出に浸るもヨシ。掲載されているお店はだいたい一緒なので、雑誌ごとに写真を見比べるのもヨシ。

あっさりした塩味の函館ラーメンに、東京とは味が違うであろう函館朝市の海鮮に、大好きな洋食屋さんのカレー。リストを作ってスケジュールを管理しないと回りきれないほどに、食べたいものや食べたいお店が溢れる。
函館ラーメンのお店ハシゴしたいなぁとか、ちょうどこの前に食べた築地の海鮮と函館の海鮮はどう違うかなぁとか、今から函館ドリームが止まらない。

もちろん五稜郭の夜景や異国情緒に満ちた洋館をこの目に収めるのも楽しみで、ガイドブックの写真越しに見る異文化の建物の色使いにも癒やされる。一気に四冊も見たことで頭の中が函館でいっぱいで、本を開けば心は函館…と既にトリップした数日を過ごしている。

とはいえ今もこんな状況なので、当日も台風や地震などの災害が直撃する可能性は十分にある。無事に旅行が完遂できて私の人生のささやかな夢が叶うのは、もしかしたら奇跡に近いのかもしれない。
もし夢が叶ったら、その時はその喜びを、名曲『函館の女』の歌詞にちなんだ『はるばる来たので函館へ』というタイトルで綴りたい。ワクワクした希望の旅は、もう既に始まっている。

追記:はるばる行くのが叶わなかった日記
人生は何が起こるかわからない

ha49re.hatenablog.com