散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

本日のランチ:おにぎり屋さんのおにぎり

秋の空になった。それは「9月になった」というフィルターを通して空を見ているからかもしれないけど、もう3回は「秋の空になった」と感じたので、今は私の中では秋。猛暑のしんどい夏の記憶を早く流したい願望も混ざっているかもしれない。

光の強い青空とモクモクそびえる雲の影がクッキリ濃かった空とは違って、水彩画のように空に雲が滲むような日が増えた。こんなことを去年か一昨年の日記にも書いたような気がしていて、「季節も巡ってきたのね」なんてことを思う。

少し前に近所のお米屋さんで売っているおむすびが美味しくてランチにした日記を書いたんだけど、最近になって更に新しく個人経営のおにぎり屋さんが販売を始めたので今日はそっちのお店でおにぎりランチ。
薄いラップに包まれたおにぎりは三角形の角の一つが鋭角だったり不格好で、なんていうか「運動会のおにぎり」的な家庭感がすごい。鮭おにぎりだけなぜか海苔が巻かれずご飯にごま塩がまぶしてあったりしてそこも素朴な家庭のおにぎり感を醸していたんだけど、なんていうかこういうのがすごくホッとする。

運動会のお昼のように薄いラップを剥がして口にすると、見た目よりずっとふんわり握られたお米がほろほろに口の中でほどけて、お米の甘さがすごく美味しい。鮭おにぎりはそのお米の甘さとぷちぷちした黒ごまの食感といい塩梅の塩鮭が絶妙で、小ぶりのおにぎりをあっという間に食べた。

私の中で夏はもう過ぎたので、最近はやたらにほっこりしたものが食べたい。夏の間は食べたいと思わなかった味噌汁を先週末は無性に食べたくて豚汁を作ったし、明日はいわし団子でつみれ汁を作る。椎茸とごぼうは秋感に欠かせない。あとは舞茸と鶏ひき肉を醤油ベースで甘辛く煮たやつで炊き込みご飯も作る。炊き込みご飯という秋感も無性に欲している。

月末月初を乗り切った週末の今日はなんにも頑張る気になれなくて、鮭だけ焼いてあとは冷奴とめかぶだけというシンプルを通り越して手抜きな夕飯にした。家族には申し訳ないけど栄養素はそこまで悪くないと思う。そういえば昼も夜も鮭を食べたことに今気づいたけど、気にしない。
それでも質素なおかずといただく白米は美味しい。パスタやパンの日を挟みつつ、今あるお米は美味しく食べる。

先月より明らかに日が短くなったし、暑さや湿気が和らいで風が気持ちいい時間が増えた。9月もまだ第一週だけど、やっぱりもう秋だと思う。