悪夢で目が覚めた。現実の登場人物と犯罪とファンタジーな世界観を織り交ぜた逃亡劇はなかなかに後味が悪くて、歯磨きをしてアイスコーヒーを流し込みながら「疲れてるな…」と思い返す。
5日間では？と思うほどのみっちりした平日4日の最後の昨日は、実質昼休み無しで働いていたのでエネルギー枯渇で終わった。酒も飲んでいないのに夜の記憶が薄い。
ジャンクフードが美味しかった時とは打って変わって胃も疲れてる朝、無性に納豆ご飯と味噌汁が食べたくなった。
平日はあまり包丁を握りたくないが、たまに包丁とまな板でトントンとねぎでも刻みたい時がある。豆腐とわかめと油揚げとねぎのなんてことない味噌汁が、無性に美味しそうに思える。インスタントの味噌汁では得られない手作りの栄養素ってあると思う。
普段は納豆にねぎを入れないが、今日はなんだか入れたくなってそれも刻んだ。PCモニターを睨みっぱなしだった頭に、なぜかこの刻む作業が心地いい。
適当に歌でも口ずさみながら作っていたら、「目玉焼きでも作ってあげよっか」と夫が来た。嬉しい。手作りの味噌汁に、夫が作った目玉焼きに炊きたてご飯。
たまに生きててしんどい時があるので、こういう時はここぞとばかりに「幸せ」というワードを使うようにしている。今日はささやかで幸せなランチだ。
私の好みを熟知してしっかり目に焼いてくれた目玉焼きはカリカリで香ばしくて美味しい。自分で作るよりもずっと美味しい。
いつもの納豆と簡素な味噌汁という味のわかりきったおかずも、「こういうのが食べたかったんだよ」という名のソースで味わいが沁みる。
昼ご飯のためだけにわざわざ作ることってあまりないんだけど、今日は作って良かった。なんだか朝ご飯みたいなランチ。
いつもの予約した美容院と整体がいつもより楽しみなくらいには体のあちこちからサインが出ているので、ゆるーい頭痛のこめかみを押さえながら今日はのんびりと過ごす。こっそり仕事する可能性を残しつつ、三連休が嬉しい。
