散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

本日のランチ:ガパオライスを目指したもの

11月を乗り切ったと思ったら、終盤から12月の入りにかけてガタンと調子が落ちた気がする。「終わった!やった!」という解放感から気が抜けて、バランスを崩す事がまぁまぁの頻度である。

 

家でなんとなく作る「家庭料理」ってレシピも見ないし材料も思いつきだったりするんだけど、たまに実態とはかけ離れたものになることがある。
私にとっての「ガパオライス」がそれで、タイ料理の「ガパオ」は「バジル(≒バジル炒め)」を指すにも関わらず、家のガパオライスにはバジルがない。味付けに必須なナンプラーもない。ついでに目玉焼きもない。

挽肉の他は、なんとなく好きなセロリにパプリカにニンニクとニンニクの芽を入れてネギやシシトウも気分で入れたりする。味付けはオイスターソースと蜂蜜と醤油みりんという自己流もいいところなんだけど、なんだかこれが「家のガパオライス」になってしまっている。正確に言うと、ガパオライスを目指したもの。

鷹の爪を散らした香味野菜と挽肉の炒め物は、和風でもなく洋風でもない、エスニックに近いけどどこの国かわからないのに、どこか祖国の日本を思わせる不思議な味がする。そんな国籍不明の味なのに、なぜかご飯が進む。

ガパオライスの素を使ってみたりタイ料理屋で本場のガパオライスを食べたりするけど、家で定期的に作りたくなるのはこの「ガパオライスを目指したもの」だったりして昨日も作った。今日のランチはその残り。

どの家にも自分と家族しか知らない、一人暮らしだったら自分しか知らない味の「家庭料理」があると思っていて、レシピもない名前もない、そんな料理ってなんかいいなと思う。「賞味期限ギリギリの調味料と余った野菜と肉炒め」みたいなのが無性に美味しかったけど再現できないとか、そういうのもなんかいい。

 

今日は久しぶりに玉ねぎ人参ジャガイモ豚肉の定番カレーが作りたくなって朝から作った。粉のスパイスも使うけど、ちゃんと市販のルーも入れるやつ。
カレーはよく手抜き料理の代名詞みたいになるけど、飴色玉ねぎを炒めジャガイモの皮を剥くのは手先が不器用な私にとっては全然手抜きじゃないので、これを手抜きと言える人をリスペクトしながら作った。

ゴロゴロに大きく切った具が大鍋にコトコトと煮える様を見て「あぁ冬だな」と思った。夏野菜のゴーヤカレーを作ったのが、ほんの最近に思える。

新しいサウンドトラックを買ったので、新しく好きな音楽を聴きながらの料理は良い時間だった。カレーの原型が完成した頃にちょうど正午になったので、ガパオライスを目指したものを食べてコーヒータイムにした。

 

明日は第2営業日なので確実に消耗する事が確定しているけど、同時に夕飯が好きなカレーになる事も確定したのでなんとか乗り切る。
今日はこの日記を書いたらクリスマスケーキの予約でもして、残りの休日に幸の時間を入れる。