散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

スパ:セルフと銀座の満月

三連休の日記を書く。
金曜日、最悪のコンディションで起きる。ここ最近のアトラクションか!ってくらい高低差のある気温で自律神経もすっかりやられてしまって、頭痛と鼻詰まりが最悪だった。
体の冷えから来てるんだろうとわかっていたので、ランチにスパイスをたっぷり使って汗を流して、ついでにお風呂を入れた。昼下がりの入浴ってなんだか贅沢な気がする。
クナイプのバスソルトを入れて、湯船の中で頭をほぐす。金平糖みたいな形のマッサージボールでゴリゴリと音を立てながらこめかみをほぐしたらめちゃめちゃ痛くて気持ちよかった。手を離したら「ふわっ」とほぐれて飛びそうな感じ。

体は湯に浸かり、頭はマッサージ、息を吸い込めばローズマリーの香りが胸を満たしてすっかり頭痛も鼻詰まりもどこかへ消えた。
マッサージは人にやってもらうのが一番気持ちいいけど、湯に浸かってヘッドスパをするのはなかなか外ではできない。この時間だけこのバスルームを「スパ:セルフ」と名付けて体をバスソルトの湯で伸ばしながら頭をゴリゴリとほぐして、ついでにトリートメントもした。
スパ:セルフのいいところは湯上がりの飲み物も飲み放題なところ。温めた体を冷やさないように温かいハーブティーを淹れた。飲み放題なのでおかわりもできる。

カーテン越しの外は冷え切った雨でどんよりと灰一色だったので、外出の予定を次の日にずらしてコーヒーを淹れて書き物をした。
調子の悪い休日はお風呂に入るに限る。汗を流すと気分もリセットされて休みの質も格段に上がるので良い。ゆっくりして1日が終わった。

土曜日。外出の予定をこの日にずらして正解だった。カーテンを開けて天気が良くて嬉しい。
夫婦揃ってここ最近不調が続いているのは寝具の問題かもしれない。という事で、枕やマットレスの購入を検討しに行く。場所は銀座。外に出ると思いのほか気温が暖かくて「そういえば2月も終わりじゃん。春じゃん!」と今更ながら気づく。

買い物はずーっとネットで完結していたけど、久しぶりにきちんと「接客」を受けて品物を検討する。
安くはない買い物なので、こちらも要望や情報を伝えてコミュニケーションを取る。こういう接客は客と店員との相性が出ると思っていて、相性が良くないとエネルギーを消耗して終わったりするな。と実感した。店員の方が良いとか悪いとは別の、"相性"の問題がある。
この日は店員の方との相性も良くて、長時間のコミュニケーションの疲労感と引き換えに得たものは大きかった。「この方が声を掛けてくれて良かったな」と思える店員の方には「この人に声を掛けて良かったな」と思われるような客でありたい。

ついでに古い掃除機を新調したくて寄ったビックカメラで、理想的な型落ちモデルが15,000円の割引で買えた。割引期間が次の日までだったので衝動買いに近い即決だったけど、本当に理想ドンピシャの条件だったので運命かもしれない。運命の掃除機。
最初はグイグイと声を掛けてきた関西弁の店員さんは実は知識が豊富な人で、「押しが強いな…」と引き気味だった当初とは一転、ゲンキンにもこっちから声を掛けるとめちゃめちゃ快くしてくれた。ありがとうございました。

ホックホクで夕飯を食べようと有楽町を歩いてたらいつの間にかミュシャのお店ができていて、つい寄っちゃった。
やっぱりミュシャは美しい。また今年も美術館に行きたいなーと前向きな気持ちが湧く。

お気に入りの中華のお店で四川料理を食べて、満足して帰宅。この日は「スノームーン」という満月の日で、ビルの灯りと夜空に浮かぶ満月がとても綺麗で浮かれながら銀座を歩いた。
天気が良くて、満月なんて。外出をこの日にして良かった。

日曜日の今日、やっぱり寝起きのコンディションは良くない。寝室の冷えが体に直結して、冷えからくる不調が拭えない。
という事で、スパ:セルフの開店。熱いシャワーだけでも気持ちいい。
頭のマッサージには「ケンザン」というシリコンのマッサージブラシも持っていて、金平糖のボールと併用して使う。
ゴリゴリと凝りをほぐして、昼食の後はまた温かいお茶を飲んで過ごす。昨日と打って変わって雨模様の今日は、気圧もやる気も低い。

もう少しすると「木の芽どき」という自律神経に最悪な時期がやってくる。自律神経がバグりやすい身としては手札のカードのように自己の癒やしやケアの手数を増やしていかないといけない。
こうしてつらつらと書くうちに連休は矢のように早く過ぎ去り、月末月初がやってくる。あと5連休くらい欲しい。

昨日のランチ:麻婆丼

やらかした。金曜の夜に飲みすぎてしまった。
忙しすぎて新年会もできなかった先月も終わり、やっとのことで開かれた新年会&決算お疲れさま会。気の合う仲間内という事で気が緩んだ…ワケでもなく、悪酔いしないように飲み会前に食べる&ソルマックを飲む&度数の低いビールで統一する…と諸々対策を練ったハズなのに、記憶が朧げ&帰ってソファーで寝る&早朝に吐き気で起きるという大敗北で終わる。
吐き気で起きたものの、なんとか吐かずにクリアして二日酔いにもならなかったのは敗北中の幸いだと思いたい。

変なことは言ってない(いやいつも変なことしか言ってない)からそういう後悔はないけれど、二次会のお金を払った記憶がない。さっぱりと地下鉄で皆と別れてサクサク歩いて帰った記憶はあるのに、お金を払った記憶だけない。企画してくれたのが隣の隣の席の人だから、払いそびれていたら遅延利息と共に払おう。ごめんなさい。

最寄り駅まで迎えに来てくれた夫に申し訳ないと思いつつ、「ご飯食べたい」と帰りに買ったセブンイレブン麻婆丼があったので昨日のランチとして食べた。吐き気が収まったあたりでスーッと「あ、良くなったな」って感覚があって、それを越えるとご飯が美味しい。「中華フェア」みたいなシールが貼ってあった気がする麻婆丼も、例に漏れず美味しかった。

ソファーで寝る&早朝に目覚めてまた寝るという最悪な睡眠だったおかげで、昨日はボーーッと過ごす虚無の一日だった。貴重な休日が潰れるのが嫌なので飲み会には気をつけていたつもりだけど、ダメだったのが悔しい。
はしゃぐ事もなくペースも早くなかったと思うけど、チェイサーを挟まなかったのと平日の睡眠不足とか直前にカフェインを摂りすぎたのが敗因かもしれない。終電よりだいぶ早い時間に皆で解散したから、飲みすぎたというよりはいつもより少量で悪酔いした、という方が正しいのかもしれない。

実はこういう体調不良やプライベートの時間が潰れるのが嫌で気の合う人と言えど会社の人と飲むこと自体が面倒になっているんだけど、仕事で助け合ってる…というかお世話になってるので誘いにはありがたく乗ることにしている。飲みニケーション、というのは何も嫌な上司だけに使う言葉ではなく、好きな相手であっても否定的な言葉になる時がある。
飲み方さえ気をつければいいので次回も謹んで誘いには乗らせていただくが、しばらくは開催されない方が安寧かもしれない。というのをこっそり書き記しておく。
まぁ、私が自堕落なだけなんだけど。

飲み会には異動で他の拠点に移った元同僚も来てくれて、ゲームが好きな彼とはポケモンレジェンズアルセウスやSVの話をよくしていたんだけど、異動後に発売されたSVのDLCは忙しすぎてまだできていないらしくて「楽しかったですか?」と訊かれた。
本当はめちゃくちゃ楽しかったけどやりたくてもできない人にそんな事は言えなくて「本編で充分面白いからやらなくても大丈夫だよ」と言ってしまった。
二次会のふやけた脳みそで判断したこれが正解だったかは知らないが、過酷な労働環境に身を置かされた彼とまた飲める機会があるかどうかが気がかりではある。

 

虚無の一日をやり過ごしてサッサと寝たおかげか、今日の寝覚めは良かった。けど夕飯に干し椎茸の出汁が効いた炊き込みご飯を作ったのに、炊飯に失敗した。おじやのように柔らかすぎるのにたまにお米の芯が残ってるやつ。
なんだか失敗続きだ。日曜の夜は晩酌しているけど、今日は飲まない方がいいだろうなと思う。
おじやのような炊き込みご飯の、味だけは美味しいのが唯一の救いではある。こうして日記を書き散らして、少しでも楽しく日曜日の残滓を過ごす。


『自分という壁』を読んで

調子が「良い」か「悪い」かで言えば、最近は「だいぶ悪い」と思う。
心身ともに調子が悪い自覚があって、頭では「なんてことない」とわかりきっている事でも負の感情が止まらない感覚にヤバいと思った。これはどうにかしたい。こういう時に本が読みたくなる。

彷徨ったKindleストアで『自分という壁―自分の心に振り回されない29の方法(著:大愚 元勝)』のタイトルに惹かれてサンプル読みからの即購入。
「自分の心に振り回されない」というフレーズに、「そう!まさにいま自分の心に振り回されてます!」と惹かれたのが大きかった気がする。この「わかってくれますか!」感が嬉しく思うほどに、自分自身に振り回されていたんだと思う。

タイトルの通り、苦しみは「自分」の心から生まれる──と説く著者は寺の住職を務められている方で、仏教の教えをベースに負の感情を手放すための対処が書かれている。
忘れないように留めておこう、と栞を挟んだのが『苦しみをつくり出すのは他人ではなく「自分の心」』という言葉で、苦しいのは「自分が大好き」という「強烈な自我」が満たされない=「最も大切にされる自分が認められない」という膨れ上がった自己愛もあるんだろうな、と前より自己を俯瞰で見られた気がする。

本当に理不尽な事も中にはあるんだろうけれども、不満の底には強い自己愛がある=自己中心的な考えに傾いていないか自制して考えることが、結果的に「不満」や「苦しみ」を減らせるんだろうと理解した。
その上で、理解した上でどうしても受け入れられないのであればその環境を変えるべく自分でどうにか努力すればいいんだろう。それが難しいのは百も承知ではあるけど、ただ単に不満を感じるよりはよっぽど建設的で前向きに頭を使える気がする。

あとは出来事が起こった時に「嫌な」出来事と捉えるか「普通」や「良い」出来事と捉えるかは結局は自分次第なんだよなぁ、というのを改めて考えたりした。

『苦しみを生むのはあなた自身の"妄想"』というように、「妄想」というワードが常に出てくる本書で、『妄想で嫌いな相手を「巨大化」させていないか』という言葉がサクッと刺さった。自分がよくやりがちなやつ。
他にも『不必要な「嫌悪」に執着していませんか?』という言葉が刺さったり、「他者と比べたくなる欲求」というのも生産性がないのについつい陥ってしまいがちなので、自意識がブクブク膨れ上がった現状の自分に本書がとにかく刺さった。
刺さった事でブクブクの身に穴が開いて、毒が流れ出てスッキリ身軽になればいいんだけど。

『「嫌い」より「好き」を増やすと人生はラクになる』という教えが本当にその通りだと思っていて、この世の全てが自分の妄想であるならば、どうせなら「いい妄想」で頭と心を満たした方がいいに決まってる。
よくない考えに陥った時に「ハイハイぜーんぶ妄想!」とシャットアウトして無理やり好きな事を考える力技も悪くないんじゃないかと思う。

仏教に馴染みは薄かったけれども終始易しい語り口なので、宗教ベースの話もすんなり理解できた。
「自制」が己を救う、というのはわかっていても疲労が溜まるとどうしても失いがちな考えではあるので、ここでそういうマインドに立ち返れて良かったな。と読了して思う。

あと最近は本を読む機会もだいぶ減っていたので、本という媒体を読んだ時特有の「考えが整う」感覚が久しぶりだなと思った。
日常だとどうしても視点がミクロになりすぎる、というか小さい細かい事に囚われすぎてしまいがちなので、マクロな視点も見失っちゃいけいないよね。となんだか最近の自分への反省点が多い。

寒暖差で自律神経も乱れがちなこれからの時期、なんか不調だな…と思ったら体を整えると共に、「自制が必要でないか」自身を顧みる事で少しでも楽になればいい。
「自分という壁」はまだまだ高いけれども。

本日のランチ:白米と大根の味噌汁

目が覚めて「今日は土曜日か」と気づく寝覚めが一番好きで、その次が「今日は日曜日か」と気づく瞬間。
今日は日曜日なので二番目に嬉しい寝覚めではあったけど、今日で休みが終わるのはやっぱり早いなと思う。気づけば1月も過ぎ去って2月に突入してしまった。

冬の大根ってなんでこんなに沁み入るんだろうって思う時がある。冬以外でもごま油でしっかり焼き目を付けた炒め物なんかは美味しいんだけど、冬に汁気のある煮物や味噌汁で出汁を染み込ませた大根には癒やしの成分が入っていると思う。
昨日作った大根の味噌汁が残っていたので、今日は炊きたての白米と大根の味噌汁。

炊飯器が鳴った瞬間に準備をして食べる。ほこほこでトロトロの分厚い大根とじゅわっとした油揚げが甘くて美味しい。二日目の味噌汁は風味が劣ると言われるけど、個人的には充分に好き。ちょっと煮詰まって味が濃くなったのを白米に合わせるお行儀の悪いグルメは家でしか楽しめないと思う。
質素ながら「体に優しいもの食べてるな」っていう気分も、栄養の一つに感じる。

ここ数日の平日に比べたらグッと気温が下がったこの土日は無性に具だくさんの味噌汁が食べたくなって、今日もつみれの味噌汁を作る。
椎茸舞茸ねぎ玉ねぎごぼう大根をコロコロした四角状に切ってフライパンで炒めると、茸とごぼうの香ばしい香りが野菜に移るのが好き。寒い日にはながーく鍋の前にいたくて念入りに熱してしまう。茸を炒めると旨味がギュッと濃縮されて、噛みしめると歯ごたえと旨味が幸。

ここにも大根を入れて、玉ねぎ大根で根菜の甘みを加えるとグッと味噌汁が冬の味になる。ゴロゴロの大根に和風出汁が染みたのってずっと食べていたくなる。
フライパンから大きめの鍋に移して出汁と豆腐とつみれを入れてぐつぐつ煮込むと、あぁ冬だなって思う。
やっぱり寒い日は醤油ベースの味よりも味噌を求めてしまう。アッサリよりもほっこり的なやつ。

年が明けてから趣味の時間は日記でも感想でもない書き物をしていて、頭の中がずっとそれで満たされている。読まれない評価されないひたすら自分の稚拙さや未熟さを突きつけられるのに、それでも楽しい。自分の求める「質」に自分の技術を追いつかせようと試行錯誤するというか、ただひたすらに己と向き合うような時間に感じる。
この楽しさには気力と体力が必要とわかったので、熱が冷めたら一気にやらなくなると思う。なので熱のあるうちに心ゆくまで楽しむ。

年末に買ったポケモンのソードもチマチマ進めているけど、去年がっつりハマったBW2ほどの熱はまだない。まだ序盤なのでこれからハマる可能性もなくはないけど今はそうでもなくて、そういえば去年とは趣味が変わったなと思った。一昨年と去年も趣味が変わったので、大体一年くらいで変わっていくんだろうか。
でも頭の中が趣味で満たされるのは、仕事や職場の事を考えるよりもずっと良い時間だと思う。解決策もないのに平日の事を考えるよりもずっと意味がある。

今日はこの後で温かい飲み物を入れて好きなことができる。コーヒーにするか日記祭で買ったハーブティーにしようか、東方美人茶にするか。
窓から見えるどんよりとした曇り空に、温かい飲み物って合うと思う。

本日のランチ:コロッケコッペ / 美味しい週末

日記を書こうとブログを開いたら、『今週のお題「最近おいしかったもの」』というお題が目に留まった。美味しいものの話は大好きなのでここぞとばかりに書く。

 

今日は近所の美味しいパン屋さんのコロッケコッペがランチ。朝食とランチの間のブランチに近いかもしれない。
ここのコロッケコッペは何度も買って食べていて、いつ食べてもコロッケはカリカリと音を立てるしふわふわのコッペパンにサクサク歯切れよいキャベツの相性が良い。

特別なものもない、シンプルなソースに小麦の甘みとカリカリとサクサクを「おいしいー」と感じていたらあっという間に半分が消え、また「おいしいー」と思ううちに全部が消える。
コロッケという料理を一番美味しく味わうのは揚げたてをそのまま食べるのが一番だと思っているけど、次点でパンに挟むのが好き。コロッケの衣もパンだから味の相性はもちろんだけど、カリカリとふわふわの組み合わせに幸を感じる。

あっという間にコロッケコッペを食べ終え、台湾出身の同僚にもらった東方美人茶を淹れた。コーヒーの方が合う気がしたけど、飲んでみたかったから。
東方美人茶を飲むのは初めてで、感想としては「不思議な美味しさ」を感じる。
「烏龍茶に近いけど、烏龍茶よりクセはないよ」と教えてもらっていたけど、個人的には「クセのない烏龍茶」というよりは「不思議な紅茶」って感じで「つかみどころがないけど、なんか美味しい!」っていうのが率直なところ。
紅茶でもなく、烏龍茶でもない。渋みもなく、クセもない。でも香りが良くて味も良いという「この美味しさはなんなんだ!?」と集中して味わった時間を、まさに「お茶の時間」というんだろうかと思う。食後に何気なく淹れたティーバッグだけど、意図せずお茶に集中する時間を過ごした。同僚には「めっちゃ不思議で美味しかった」と伝えようと思う。

 

お正月がとうの昔のように仕事の密度が高い日々だったので、この週末はバキバキに凝り固まった体を整体でほぐして美味しいものを食べて過ごした。

昨日は頑張ったご褒美と栄養補給を兼ねて夫と焼肉屋へ行った。気軽に行けないお値段だけど、気軽に摂れない高い栄養価が摂れる。
ウリの柔らかい赤身肉をサッと炙って口へ運ぶと、肉の旨味が脳に染み込んでいく感覚がある。ジュワ〜〜っと幸せに浸り、言葉が出てこなくて二人して「うんうん」と意味のない反応をしながら食べた。これこれ。これです、これ。
柔らかいけど柔らかいだけじゃない、適度な肉の噛みごたえと噛むごとに感じる力強い旨味にドハマりし、昨日はハラミばかり食べていた。この感覚をずっと味わっていられる天国があれば、喜んで徳を積みたい。

肉が焼ける様をボンヤリ見てると脂と共に疲労も落ちていく感覚がある。実際にはそんな簡単に疲れなど落ちてはくれないけど、焼肉はボンヤリ眺めたいので身内と行くのが一番好きだ。
すごく頑張ったかすごく疲れたか賞与が出たタイミングで、またここに行く。

遡って金曜日、「今週も乗り切ったぞー!」という気持ちで帰りに神保町へ寄り道した。
カレーとカフェと本屋の街の神保町はオフィス街でもあって、活気ある週末の街並みを歩くだけでも気分転換になる。
お目当ては『カリーライス専門店 エチオピア』。前にも日記に書いたな…と探したらやっぱり書いてた。何度も書きたくなる美味しさ。

辛さを0〜70倍まで選べるこのお店で、35倍の辛さを頼む。お店いわく12倍がいわゆる「大辛」らしいので35倍は激辛ではあるんだけど、スパイスが潤沢に混ざりあったここの辛さはハバネロやブートジョロキアのような尖った辛さとは少し違って柔らかみのある辛さだと思う。
とか言いつつ食べながら涙が出てきて涙目で食べていたんだけど、決して苦しい辛さではなくて明確に「美味しい」と思いながらいつも食べている。ここでしか摂れないスパイスの栄養がある。

いつも食べている「エビ・野菜カリー」は具材がカラフルにふんだんにゴロゴロ載っているけど、一番好きなのがブロッコリー。焼き目のついたブロッコリーに香ばしさが濃縮されていて、旨味の詰まったエビと一緒に口に運ぶと刺すような辛さと旨味とスパイスの香りが一気に押し寄せてくる。要するにものすごく旨い。

完食する頃には汗も流れていて、本当に疲れがぶっ飛んで元気になる感覚がある。残念ながらぶっ飛んだ疲れもすぐにUターンしてくるけど、身も縮むような寒さのビル街を元気よく駅まで歩き、そのまま元気よく家まで帰れる。

こうして思い返すと週末は美味しい栄養素をたくさん摂れていて、こうしてそれを言葉にする時間も含めて満たされてるなーって感覚がある。
美味しい週末、まだここにいて。という気持ちで、また東方美人茶を淹れる。

本日のランチ:中華スープかけご飯

年明けから続いていた繁忙がやっと少しだけ一段落ついた。
「少しだけ」なのでまだまだやる事は山積みだけど、と前にも似たような事を書いた気がする。

やっぱり余裕がないと人間の中身というか精神というか脳のリソースなんかが削られる感覚があって、ここ最近は自分が乾いた紙粘土のようなビスケットのような、潤いも柔軟性もないパッサパサで固くて割れそうな何かみたいだなと思いながら過ごしていた。

この土日でやっとゆっくり寝られて、少しだけ紙粘土が粘土に戻ったような、元の自分に近づいたような気がする。パサパサにほんの少し水分が含まれたような感覚。
平日にはとても料理を作れなかったので野菜不足を感じていて、白菜たっぷりの中華スープを作った。

中華スープの素にネギと白菜と、あと無性にエビとアサリを入れたくなったので入れた。冷蔵のバナメイ剥きエビは値段も高いんだけどプリプリで美味しくて、高級食材だと思って思い切ってたくさん入れた。
入れ過ぎか?ってくらいたっぷり入れたざく切り白菜がトロットロで、八宝菜みたいな中華スープになった。多めに入れた溶き卵でよりホッとする味になる。

白ご飯とスープの組合せが好きなので、今日のランチは中華スープかけご飯。丼に盛ったご飯にザバッと雑にかける、この雑さが好きだったりする。とろみの強いスープをご飯にかけたらなんだか中華丼みたい。
トロトロの白菜を冷ましながら食べたら、寒い日曜が暖かくなった。

野菜を食べたい!って時に無性にミネストローネを作りたくなるので材料を買った。個人的に欠かせないセロリはネットスーパーで買えない時が多いんだけど、たまたま売っていたのでカートに入れたら押し間違えたのか2本も買っていて自分の注意力の低下に納得感しかなかった。ろくに画面を見ないまま注文してしまう事がたまにある。

まぁいいかと開き直って2本刻んで入れたら体に良さそうな味になったのでこれはこれでヨシ。甘みのない野菜ジュースみたいな味で、野菜不足の体に滋養が染み渡る。ミックスビーンズも入れたので食物繊維も摂れたらいい。

ご飯を食べて夕飯を作ってカフェオレを飲みながら書き物をしていたらもう日曜日も後半に差し掛かっている。土日では回復が足りないので、どこかで休みを取りたい。今はそれだけが心の支えになりつつある。

ポケモンSV『ゼロの秘宝 番外編』パニック日誌

1月11日に配信されたポケモンSVのDLC『ゼロの秘宝 番外編』をプレイしたので、林間学校・交換留学に続いて所感を日誌として書き残す。
内容をガッツリ語るのでネタバレ注意


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めっっちゃくちゃ笑いながらやってた!
面白かったー!!
まず冒頭のオープニングタイトル『キビキビパニック』がデローンと紫の毒に溶けていくところから「なんだこれwww」って笑ってた。
キビキビパニックって名称に遊び心しか感じなくて、めっちゃ楽しそう!って期待がマシマシに膨らんだ。

最初に嬉しかったのはスグリ君が安定してたところ。家に届いた手紙の文面がすごく素直で素朴で、「友達も」とチケットが入ってた心遣いなんかはスグリ君本来の人間味が出てるんだろうなぁと思うとしみじみといい。
DLC後編でいきなり会えなくなって寂しかったから、その分嬉しさも増した。

ペパー君なんか感情がデカくない?主人公女の子にしたから恋愛的なアプローチ掛けてるように見えない?とか思いながら久しぶりのホームウェイ組でキタカミの里に向かう。
スグリ君はチケットをくれたけど、そういえばキタカミを何度も何度も何度も往復してる主人公はポケモンパワーでタダなのか実はネアちゃんばりの富豪なのか気になる。

無事に到着してスグリ君に会うと、見た目こそ後編Ver.だったものの中身は前編のように穏やかになっていてすごく安心した。
面白かったのがボタンとスグリ君の親和性で、スグリ君の若干オドオドしがちな雰囲気に自分と似たニオイを感じたボタンがグイッと距離を詰めたのがリアルで好きだった。

人見知りだけど「仲間」と認定すると一気に距離を詰めたくなる人っているよね。私もそういうタイプだからわかるよ!と「あるある」と共感しつつ、コンプレックスの中に「人とうまく関われない気質」が含まれていたスグリ君に自然な形で友達ができる事にじんわりと嬉しさを感じていた。

で、「いい話だなぁ」と思いながらストーリーを進めていたら急にとんでもない爆弾をお出しされて最高にビビった。
久しぶりにあったおねーちゃん、洗脳されてるwww

DLCの各初対面でのおねーちゃん、前編は「よそ者」、後編も「土の味」と来て、番外編で「キビキビー!!」じゃないんですよ。面白すぎるよ、ズルいよおねーちゃん。

めちゃくちゃ笑いつつ進めると案の定村人も洗脳されてるので、スグリ君とタッグバトルで倒していく。キタカミの里なので初手から鬼さまに出ていただいたんだけどスグリ君のわだかまりも解けたようで安心した。

目のハイライトが消えて無心で踊る村人が割とホラーだったんだけど、その後でスグリ君のおじいちゃんおばあちゃんもこうなってしまったのでシュールな笑いが出た。
というかシャンデラマンムーを繰り出したおばあちゃんが猛者すぎてそこにも笑う。色んな意味で強すぎるよ。

ここから最高にツボだったのが餅を食わされるペパーボタンと、おでこに当たるスグリ君はともかく避ける主人公って何者だよ!?っていうのと、洗脳された二人 vs スグリ主人公ペアのタッグバトル。
なんか恥じらってるペパーに対してノリノリで奇声を発する(しかもさり気なくブイブイ言いたがる)ボタンがヤバすぎて声出して笑った。

しかもバトルしてる横で洗脳された村人がずーっとキビキビダンスしてるのがシュールでキモくておかしくて、「やめて!ふざけないで!」って思いながらずっと笑ってた。
多分、今まで一番「バイオレット買って良かったな」って思った。

友達同士のタッグバトルってシチュエーションと、そのペアがわだかまりが解けた友達っていうのがすごく好きな展開で、頼むからこのバトル終わらないでくれーー!!って思いながらやってた。番外編で一番楽しかったところかもしれない。

終わっちゃったー…と名残惜しくも展開を進めると予想通りネモも闇堕ちならぬ桃堕ちしていたんだけど、今までの桃堕ち民の中で一番自我が残っててここでもめっちゃ笑った。「キビキビ実れー!!」じゃないんだよ!

ゲームしながらこんなに笑うのか!?ってくらい笑いながらやってたら、ついに黒幕とご対面する。
DLC前編の「ともっこ戦」のBGMがドツボに好きだったんだけど、このBGMはそれがリミックスされていてめちゃくちゃカッコよくて好きだった。

モモワロウの相手は当然因縁のある鬼さまだよなぁとお願いしたら、聞いたことのない咆哮をあげてビックリした。私が思っていた以上に憤怒や恨みが籠もった雄叫びだと思う。
ちなみにスタンダードな姿で出したかったけど草だと相性が悪いので井戸の面を持たせたんだけど、ビジュアル的には竈の面の方が良かったなぁとちょっとだけ後悔している。
スグリ君への誠意として努力値王冠ミントで育てたけど、後編テラパゴスといい宿敵モモワロウといい、スグリ君以外の見せ場がめちゃくちゃあったので調整した甲斐がありまくって良かった。

邪毒の鎖?こちとらバッグには回復の薬が90個あるんじゃ!と回復の薬を投げまくり、怒り恨みつらみを込めた蔦棍棒でしばきまくって倒してボールを投げる。そういえばこの話は「桃太郎」のオマージュだけど、桃太郎を鬼が棍棒で倒す話だなと今更ながら思う。
鬼さま、「昔々 ともに生きた男」の雪辱を少しは晴らせたといいな。

ちょいちょい挟まれるスグリ君の声援も胸熱だったけど、何人も同時に相手する彼の方が大変だったような気がしなくもない。

無事に諸々が終わって、良かったねと同時に「もう終わっちゃうのかー」と祭りの後の寂しさのような名残惜しさが残った。
でも、めっちゃくちゃ濃い時間を過ごしてすごーーく楽しかった!

 

後日談として、復学してスグリ君がリーグ部に顔を出すようになったらしいのが良かった。リーグ部に顔を見せるメンバーは日替わりランダムらしいので私はまだ見られていないんだけど、その時の会話もこれから生で見ていきたい。

クリア後に行けるようになるスグリ君の部屋には「努力」というには痛々しい痕跡が残っていたけど、これからこの部屋も変わっていくといい。今回の彼の感じだと、きっと枯れた観葉植物も緑に変わってくれるという希望がある。

ちなみにリーグ部に呼べるようになる特別講師でネモを呼ぶと、意外にもタロとの絡みが見られてついにタロのお父様としてヤーコンさんの名が出る。確定しましたね。
パーティーでドレスのままヤーコンさんに挑むとは、さすがネモってて好き。

 

という訳で笑いすぎてパニックな番外編は本当に満足した。
このDLCは23時に配信開始だったんだけど、この日は22時過ぎまで残業していたので疲れた脳みそにフザケた展開がクリティカルに刺さった。ビールでも飲みながらやれば良かった。

「闇堕ちっていうか"桃堕ち"だよなぁ」と思いながら「"桃堕ち"って同じこと考えてる人いるかな?」とネットの感想を漁ったらちゃんとSNSで桃堕ちって言われていて「だよね」と満足した。ネットの感想でもツッコミだらけで面白くて、他の人の感想を見るのも楽しかったりする。

「キモイ!最高!」という笑いもありつつ、ホームウェイ組の変わらない友情やスグリ君の成長や友達が増えた事にホロっと嬉しくなったのも満足要素として大きい。
前編から追ってたスグリ君の成長が今回で綺麗に完結したように思う。後編の感想で「ストーリーの消化不良感が強い」と書いたのが、ここに来てスッキリ消化された感覚がある。
良かったね、スグリ君。おねーちゃんは面白すぎてズルい。

 

ストーリーもめちゃめちゃ刺さったけど特に良かったのはBGMで、前述したともっこ戦アレンジのモモワロウ戦もそうだけど一番脳みそに刺さったのは桃堕ち民がキビキビしてる時のBGMで、あれがあったから3割増しでおかしくてしょうがなかった。

音楽に詳しくないからちゃんとした事は言えないけど、なんだかテクノっぽい雰囲気と洗脳した人間を嘲笑うかのようなコミカルな電子音が脳に刺さる。あれを聴くとなぜか米米CLUBの『FUNK FUJIYAMA』をどうしても思い出してしまう。あの曲も好きだからこういうのが好きなんだろうと思う。

来月にSwitchのポケモン作品のサウンドトラックが発売されるけど、この前BWとBW2のサントラ買っちゃったし今回は見送りかなぁ…とか思っていたんだけど、SV本編の四災BGMにDLC前編のともっこ戦に今回のともっこアレンジに桃堕ちBGMとクリティカルヒットサウンドが多すぎて、「これは買いますわ…」と思い直している。

という訳で番外編の余韻とBGMがずっと頭から離れない。
あれ?私も洗脳された?