散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

イッシュ滞在記5

しばらく間が空いたうちに、ブラックとブラック2の2周目のストーリーをクリアしてしまった。
さぁストーリーを味わうぞ、と始めた2周目は本当に感情に訴えてくるものがあって、やり込んで良かった…と満足感がすごい。ので色々と語る。

がっつり語るのでブラックとブラック2、あと(一応)ポケマスのネタバレ注意。

 

バッジ5個から一気にクリアまでいったブラック、やっぱり四天王戦後にアデクさんの放心を目の当たりにしてからNの城を駆け抜け、レシラム→N→ゲーチスと畳み掛けるような戦とドラマに身を投じるのが熱い。

最初にやった時はサラッと見てしまったアデクとNのやり取り、よく見るとNは敗北したアデクの懇願に対し「これ以上は口を挟まないでもらいたい」みたいなニュアンスで話していて、アデクの主張そのものを否定はしていないことからNもアデク(のポケモンに向き合う気持ちとそのポケモンたち)を気持ちのどこかで認めていたんだろうか…という思いがある。

Nとアデクに関してはその後の時間軸であろうポケマスの会話が最高に良くてちょっと感動するので、余計にここのやり取りにも熱が入る。

で、初回から学んでしっかりサザンドラ対策をしてゲーチスを倒し迎えたクリア後、チャンピオンロードチェレンとバトルできるんだけど、ここでのチェレンもまだまだ自己否定に走りそうになったりと青くて、ここから2年かけてあのチェレン先生に成長するのね…と思うとその青さも感慨深かった。

手持ちはドリュウズダイケンキシンボラーシャンデラビリジオンで前回とあまり変わらず。でも思いのほかビリジオンが活躍してくれたので良かった。格闘はもちろん、草も刺さる時は刺さるので飛行にさえ気をつければ頼りになる、というのは別地方だがキノガッサくんが教えてくれたので知っている。

倒した後のNの「サヨナラ…!」からのエンディングの重さと強さと熱さは2周目の今回の方が強く印象に残った。
前作主人公、(ポケマスを無視するなら)今どこで何してるんだろうね…。

というところでブラックはおしまい。七賢人は2に出てくるロット・ヴィオ・アスラ辺りの話を聞きたくて警察に渡したが、全員渡してもどうせ保釈されるので他はスルーして早々に2を始めた。もちろん思い出リンクを使う。

 

そして楽しみにしていた2の2周目。これを味わうためにブラックから始めたんだ。

2回やってみて一番の感想は、「主人公ヒュウですよね」。
ブラックを初めてやった時の所感で「主人公チェレンですか?」って書いたんだけど、ブラック2はもう「主人公ですか?」ではなく「主人公ですね」って感じ。
でも最初にやってからもう、ヒュウが好き!!って感じになってしまったので、めちゃめちゃ感情移入しながらやってた。

好きすぎて感想を読み漁ったけど「ライバルがうざい」みたいな感想も割とあって、それはそれで理解できるなーという印象。特に男主人公を選んだ男性プレイヤーにそういう意見が出るのもわかる気がする。
主人公の自分を遮るかのようにストーリーを進めるところもあるので「自分の旅を楽しむ」感は薄いかもしれない。
が!私は好きだよ。それでも。

彼はもう、終盤にプラズマ団を壊滅させるまでずーーーーっと情緒不安定でキレ散らかしてるワケだけど、でもしょうがないよね、犯罪被害者だもんね。と思いながらやってた。悪の組織にポケモンを取られたNPCも数多くいるわけで、そんな中ここまで怒り狂う人だって出てきても何もおかしくはない。

あと牧場でハーデリアが行方不明になった時にめっちゃキレてて夫婦が不思議がってたけど、結果的に彼の不安が的中しプラズマ団が絡んでたわけなのであのキレ方もおかしくはなかったところがなんとなく皮肉。

でもキレ散らかしながらもロットに対し自分を「プラズマ団ポケモンを奪われた情けないトレーナーだよ」と紹介するところに、一番怒りを向けてるのは守れなかった自分自身なんだろうなと想像すると切ない。

最初にやった所感でも書いてしまったけど、最後にポケモンを返された時に敵の手持ちになり進化させられていて、とどめには自分を睨み威嚇してくるという状況に打ちのめされて、頭の中がグチャグチャになった彼は胸にキた。
ずっと妹のチョロネコを追いながら、会えた時にはきっとあの頃のままの可愛いチョロネコが自分の懐に飛び込んでくると信じてたんだろうと思うとつらい。

それでもなんとかボールに収めて、ゲーチスを倒した主人公に「ポケモンリーグに行くのか?すごいな!場所わかるか?」と行き先を教えてくれる心の強さがすごい。
自分を情けないトレーナーと評し強さを求めるけれども、十分強いよ…と言ってあげたくなる。

チャンピオンロードまでの行き先を教えてくれて、やっとプラズマ団も解決したところでリーグまでの道を独りで行くわけだけど、やっと長い道のりが終わりチャンピオンロードの出口へ向かう直前に、「待ちなッ!」とやってきた時にちょっと感動した。
このバトル後に10万ボルトの技マシンをくれるんだけど、その時の会話がすごーーく好きで、最初にやった時もこの会話で好きになった。

手持ちのラプラスに技を覚えさせたんだけど、この10万ボルトを使う度にここでのヒュウとの会話を思い出す。
実は自分より先に8つのバッジを得ていたからバッジチェックゲートも通れるし、この速さで自分に追いつくなんて相当強いよね…っていうのも好き。

ちゃんと妹にポケモンを返し、まだ出せないながらもボールの上からでも話しかけて撫でてあげなって伝える優しさもいい。推定15歳くらいながら「赦し」って言葉を使うとか、精神の成熟がすごいと思ってる。
クリア後のホドモエで語る「強さ」も好きなんだ。

ポケマスだともう少し落ち着いていて普通に優しいお兄ちゃんなヒュウだけど(悪の組織イッシュ編の話がめちゃめちゃ好き)、本編のキレ散らかしてる情緒不安定なのもすごく好き。

…と主人公ヒュウについて語ってしまったけど2ではもう一つNにも心打たれていて、最初の所感でも書いたけど、ゲーチスに襲われる瞬間の「ゼクロムクロスサンダー!!」からの登場シーンがすごく熱い。

ここで流れるBGMがブラックのNの城までの道で流れる『使命を抱いて』という曲なんだけど(調べた)、曲のカッコよさはもちろん「ブラックでは"Nを止める"という使命を抱いた主人公」に対し「ブラック2では"ゲーチスを止める"という使命を抱いたN」にこの曲が使われていることにちょっと感動。Nが駆けつけたシーンのこの曲で、2回目なのに鳥肌が立った。

そしてビックリしたのが、序盤のリゾートデザートでNが逃したポケモンを捕まえてたんだけど、手持ちに入れてたシンボラーにNがキチンと気づいて反応したこと。
チャンピオンロードでNと会話した後に「この子はあの時ボクを助けてくれたシンボラーだね。ありがとう!」みたいな事を言われた時にちょっと感動して泣きそうになった。
多分、前作の観覧車前でバトルした時のNの手持ちの子じゃないかなと予想するんだけど、その時の子が紆余曲折あって主人公と共にしているという世界観の地続き感に、ここまで細かくクオリティが高いのかとビックリした。

どうでもいいけど手持ちのレベルが高くても25くらいなリゾートデザートの時点でNの逃したヒヒダルマLv.35が出てくるんだけど、普通に強いし捕まえたくても砂嵐&はらだいこで自滅しそうになるしで、焦るし難しくてめちゃめちゃ楽しかった。
こういう不意打ちでいきなり難易度高いの大好き!

四天王・チャンピオン戦は、タマゴから孵した手持ちの子たち、ラプラスシャンデラフライゴンと牧場でゲットしたリオルからのルカリオ(と秘伝要因のダイケンキとNのシンボラー)でサクッと楽にクリア。ブラックのゲーチスと比べるとだいぶ楽に感じる。
アイリスの曲がキラッキラで可愛くて、重くてつらい事もあった今回の旅も報われた感じがちょっとある。エンディングもすごく好きなんだ。

 

そしてこの作品のテーマの話をすると
思い出リンクからNの独白が見られるんだけど、このポケモンブラック/ホワイトというバージョンのカラーリング「白と黒」には「白黒つける」という境界をはっきり区別する(前作のNが言うようにヒトとポケモンの境界をハッキリつける)とか「決着をつける」(理想と真実どちらが正しいか決着をつける)みたいな意味を含んでると勝手に解釈してるんだけど、前作を経たNの独白を通したこのテーマは「白黒つけることが必ずしも正解ではない」という事なんだろうなと伝わってきた。

そういえば初回は気づかなかったけど、N派の元プラズマ団は当時の白い服を着ていて、ゲーチス派のプラズマ団は黒い服を着ているのも「白と黒」の対比になっている事にも気づいた。きっと他にも対比があるかもしれない。

あとやり込んでて思ったのはBGMの味わい深さで、前の記事で「イッシュの街や道路のサウンドは聴けば聴くほど染み込んでくる良さがある」と書いたんだけどまさにその通り、聴けば聴くほど好きになる。

上で書いた『使命を抱いて』という曲もすごく刺さったけど他にも沁みる曲がたくさんあって、特に佐藤仁美さんという方が作曲した曲がすごく好き。増田さん景山さん一之瀬さんの曲も好きだけどね。好きすぎて作曲者を調べてしまった。
HGSSとかPtとかORASもいい曲たくさんあるけど、ブラック/2も全然いいよ、すごいよ…というのが改めて気づいた発見だった。

というわけでめちゃめちゃ面白かった2周目のブラックと2、まだポケウッドとかやり込んでいないので(前回は全作グッドエンドでセレモニーまで)、今度はカルトエンドとか色々やってみたい。

2はクリア後のやりこみ要素が楽しいけど、テツくんとはストーリー中にライブキャスターを返すところまでやったけど仲を深める気はないし(観覧車はヒュウと乗りたいので)、黒の摩天楼も結構めんどくさいのでポケウッドとバトルサブウェイPWTあたりをぼちぼちやろうかなという感じでいる。

本当はこの後に剣盾を買ってやろうかと思っていたけど、思ったより早くSVのDLCが出るのでその後にしようかな…と画策している。久々にSVの期間限定レイドをやったけどハピナスはいつ見ても可愛い。可愛くて優しくて経験値もアイテムもくれるラッキー系統、いつもありがとうね!

というわけで結構長い時間をかけてやり込んだブラックと2、ストーリーでいえば過去最高では?というほど良かった。めちゃめちゃ面白かったー!
本編はあらかた満足したので、残りをボチボチやりつつポケマスでメイちゃんとの仲を深めながらイベントを楽しむ日々を過ごそうと思う。
滞在もそろそろ終わるけど何か書きたくなったらまたどこかに書く。