散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

イッシュで女優を極める / ホドモエの人情劇が沁みる

ポケモンBW2にハマっているので諸々を書いている。
BW2のストーリーとポケウッドの内容に触れるので、ネタバレ注意。


■イッシュで女優を極める
・引き続きブラック2のポケウッドにてB級映画(カルトエンド)を撮り続けている。
今回は『OL・ザ・ジャイアント』シリーズのためにゴルーグを育ててみた。

カルトエンド攻略(倒されない)にゴーストタイプが有効らしいのと、なんとなく主役の「オカルト古物マニア」の手持ちとして合っている気がするのでゴルーグ良さそうじゃない?と閃いたんだけど、結果的に正解だった。こういうのがすごく楽しい。
たまたまリュウラセンの塔で捕まえてたLv.57がボックスにいたので、ここは即戦力でスカウト。ラッキー!

「10ターンの間に倒されず、相手を倒してもいけない」という攻略に、影分身や守るの技が大活躍してくれる。
名俳優ゴルーグのお陰でサクッと撮り終えた『OL・ザ・ジャイアント』は、なんとシリーズ4作の途中3作目で「巨大化して暴れたお姉ちゃんを各国は殺そうとしたけど叶わず、世界は滅んだのでした…」というまさかの世界滅亡エンドで突っ込みどころがありすぎて面白かった。B級映画の名に恥じない。
しかも3作目にして興行収入も最高の9999億円に達して、4作目いらないじゃん(というか作りようがないじゃん)と突っ込みどころがありすぎる。
「各国は"殺そうと"したけど」と物騒なテキストからも制作側のブラックな面が透けて見えるような気がする。

前回の日記で書いたモトカノといい、ポケモン1〜4世代にはなかった黒さや皮肉めいたものをこの世代から感じなくもない(6世代目のORASのテキストにもまぁまぁそういうものを感じる)し、ネットでも不評なところがあるのはなんとなくわかる。が、個人的には嫌いじゃない。

次は『恐怖!悪夢の赤い霧』を撮ろうと思っていて、なんとなーく雰囲気的にジュペッタを使ってみたかったので、チャンピオンロードジュペッタの女の子をスカウトしてきた。このジュペッタも前のロコンもそうなんだけど、「女優として育てたい」と思いながら捕まえた子の性格が『がんばりや』なところにちょっとした運命を感じる。女優として頑張ってくれそうというか。
ゴーストタイプは攻略的にそこまで有利ではないので、もう少しレベルを上げてから撮ってみたいと思う。一緒に頑張ろう!

やっぱり映画に合う子を考えて捕まえて育てるのはやりがいがあって、今まで触れてこなかった子に愛着が湧く楽しさもある。
ぼちぼち全作品のカルトエンドも見えてきたけど、楽しいうちはチマチマと進めていきたい。

 

■ホドモエの人情劇が沁みる
・ストーリーをもう一度やりたくて買ったホワイト2も、リゾートデザートを抜けてホドモエシティまで来た。
リゾートデザートの辺りで思い出リンクをした時にはNのポケモンは出てこなかったんだけど、ポケモンセンタープラズマ団のブリーダーから話を聴いた直後からNのポケモンが出るようになった。そういう仕組みだったのか!

すべて捕まえたNのポケモンのうちシンボラーを手持ちに加えてストーリーを進める。
ライモンシティで戦ったプラズマ団が、ポケモンを育てる意味で「いじめ抜いた」と表現したので「サイテー」と思いながら撃破してホドモエシティに向かう。

私はこのホドモエシティの一連のイベントがすごくやるせなくて好きで、この辺りをもう一度やりたくてホワイト2を買ったと言っても過言ではない。

街に着いて早々に白い元団員と黒い現団員が言い合うんだけど、黒の言う「俺たちの正義は理解されず」「やめてからも世間は冷たい」に関しては、本当に当時「人のためポケモンのため」と思ってやっていたのなら全く同情の余地がない訳でもない気がする。
「いっそのこと俺たちと世界征服をしようや!」に同情の余地はないんだけど。

どうでもいいけど黒の団員の格好って本当に海賊みたいで闇社会感あるんだけど、隠した髪のあたりにほんの少しだけ当時の品ある衣装の雰囲気が残っていて、高潔から社会の底に堕ちた逆恨みを勝手に感じて嫌いじゃない。
「当時はまだ群衆を説得できる高い位置にいたのに、影に堕としやがって」的な。

で、言い合ってるところに口出しできない…と立ちすくむメイの後ろから走ってきたヒュウがバキッと音を立てて団員を飛ばすんだけど、あれは殴ったってこと?と気になる。突き飛ばしたようにも見えるけど、音からして殴ったようにも見えて、相当感情に身を任せてるのがわかる。

この後の元団員の屋敷が最高に(最悪に)やるせなくて好きで、ヒュウが自らを「プラズマ団に妹のポケモンを奪われた情けないトレーナーだよ」と自虐しながら「何が"離れ離れ"だ」「そうしたのはお前らだろ!」と正論を投げつけるし、謝罪に対して「謝るだけかッ!それで終わりなのかよッ!!」「妹のポケモンは!?」「チョロネコだよ チョロネコはッ!?」と激高するところが悲しくて揺さぶられる。
興奮して捲し立てるのが伝わる「チョロネコだよ チョロネコはッ!?」のテキストを作ったライターはすごいと思う。

更に好きなのがこのやり取りのバックに流れるホドモエシティのBGMが人情味を醸し出していて、人情味溢れる歌謡を聴きながら見る無情なドラマが本当にやるせなくて沁みる。
この屋敷のやり取りをめちゃくちゃ見たくて、屋敷前でレポートを書いて見終わったら消してもう一回見た。それくらいこのシーンが好き。

切ないのが、ロットさんは本当に心から申し訳ないと思って謝罪して、多分その気持ちも伝わってたんじゃないかなってこと。謝罪の気持ちを否定することって少なからず苦しいと思うんだけど、ポケモンを取り返さないと妹は救われない訳で「謝るだけかッ!それで終わりなのかよッ!!」は何も間違ってないのがやりきれない。

結局「もういいッ!」と出ていったヒュウはソッコーでホドモエのバッジを手にするし、今までは主人公の後だったのと対照的に後のジムも先にクリアするようになるのが、怒りで強くなる感じがしてちょっと切ない。

でもここまでずーーーっと怒りで突っ走ってたヒュウが、主人公がバッジを手にした時に「あのさ…」と弱気に語りかけるのも不安定な年相応の少年ぽい。
もう1つ、PWTに誘われた時に「純粋に勝負しようぜ!」と楽しそうな切り替えの早さも少年ぽくていい。

 

このホドモエのヒュウの話が好きで好きでめっちゃ書いたけど(実質主人公だしいいか)、このホドモエでもう一つやるせないのは屋敷でミネズミの世話をしてる元団員だと思っている。

この人は多分前作ブラックのNの城でミネズミに懐かれて「あたしは道具としてしかみてないのに…なんなの…?」と戸惑っていた女性だと思うんだけど、「道具扱いをやめてきちんと向き合ってんの!」と言い切る姿に最初は「良かったね」と思っていたんだけど、考えてみたらこの子も誰かから奪ってきたわけで、いざ元の主に返す時に泥棒に懐いた姿を見て元主はどう思うんだろうかとか、懐いたミネズミに情が湧いた結果、元の主を探すのも辛いだろうな(でもそれが罪の罰だから)とか、どう転んでも苦い結果になるだろうなと人情味あるホドモエのBGMを聴きながら色々と考えてしまう。
最後にはここにヒュウが来て一緒にポケモンを返す手伝いを始めてめでたしめでたし感があるけど、多分辛いのはここからだと思う。のでどうにか折り合いを付けてほしい。

切ない話と同時にホドモエシティには前作でプラズマ団ポケモンを奪われた人にポケモンが戻ってきたりで嬉しい話もあって、悲喜交々の人情劇が沁みる。やっぱりこの街が好きだ。

この後海賊船で囲まれて「もっと出てきてもいいんだぜ」にカッコイイーと思いつつ次の街に進むんだけど、海賊船から降りてヒュウに電話したらもう次のバッジを貰ってて「はやっ!」となった。早すぎるでしょ…
早く追いつかなきゃだけど古代の抜け道を抜けて巨大な蛾を捕まえたり技マシン欲しくてPWTを8回くらい優勝したりして、また寄り道してしまった。

ストーリーも後半戦でここから加速度的に話が濃くなっていくのがまた楽しいんだけど、とりあえず好きなシーンは堪能できて満足。とにかくここのBGMとテキスト制作に携わった方には感謝とリスペクトを送りたい。