散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

『セルフコントロール大全』書評

正式名称は
『科学的に自分を思い通りに動かす
セルフコントロール大全』
(著:堀田 秀吾・木島 豪)

やる気が出ない、なまけてしまう…を
改善するために、脳のクセを利用した
セルフコントロール法を紹介した本。
「ずるずる・だらだらで
今日もできなかった→すいすい完了!」と
いう表紙の煽りが気になって購入。
ダラダラ人間なもので。

仕事のやる気が出ない/集中できない時の
対策が色々と載っていて、
テレワーク・Web会議といった
近年の働き方の悩みにも対応している。

ほんとにー?と思いつつ面白かったのは
仕事に対する集中力を上げるために
「かわいい写真(子猫とか)を見る」のが
科学的に有効ということ。
猫画像でも机に飾ったらいいだろうか?

他に知られて良かったこととして、
仕事中は60分につき10分の休憩を挟むよう
会社からは言われているんだけど
個人的な感覚としては30分に5分の休憩の
方が疲労が溜まらない気がする…と思って
いたら、なんと科学的にもそっちの方が
良いらしい、とわかったのは良かった。
…まぁ忙しかったり作業に集中してると
60分どころか90分だの120分は余裕で
経ってたりするんだけど。

仕事の他にも
生活/体/心のだらだら対策に関しても
色々と書いてあるんだけど、
「お酒を飲みたくなったら1リットルの
水を飲む」という深酒対策とかが
具体的で取り入れやすくて役立つ一方、
料理する気になれない、の対策として
「自問自答する」「料理教室に通う」と
いうのは、うーーん…
それが簡単にできれば悩まないのでは、と
思ってしまった。
本書は時々こういうことが書いてあるので
全てが全て、すぐに解決できるわけでは
ないな、というのが率直な感想。
ほんっとーーーにめんどくさくて
お風呂に入る気が起きない時、「お風呂の
メリットを意識する」「睡眠の質の低下を
意識する」でお風呂に入る気が湧く人は
そもそも考えれば体が動くのだから
大してだらだらでもないのでは?と
朝までソファーで腐ってたこともある
ダラダラ人間の私は思うのであった。

という訳で本書は、
役立つこともたくさん書いてあるが
ある程度自分を律するのが苦ではない人
向けかもしれないなと思っている。

体感として、1/3〜半分くらいは
具体的ですぐに取り入れられることも
書いてあるので、一読する価値はあった。
精神的な疲労による気力のなさには
あまり効果がない気がするので、
生活や精神に余裕のある時に読んでおいて
頭に入れておいたり習慣づけておく、と
いうのが有効的なんじゃないかと思う。