散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

映画『AKIRA』音の名シーンを浴びる

映画『AKIRA』を薦めてくれた同僚に
サウンドが最高に良かった話をしたら
なんと今、サウンドに特化した展示が
開催中という事を教えてくれた。

という訳で金曜日、2ヶ月ぶりの有休で
お台場まで行ってきた。

↓公式サイト
日本科学未来館『零壱庵』2022.12.18時点

www.miraikan.jst.go.jp

この展示を知るまで、サウンドに特化した
展示があること自体知らなかったんだけど
この映画に関しては本当に音楽が良いので
そりゃ特化した展示もできるよな…と
思ったりした。
が、想像よりずっと充実した時間だった。

平日の午前中に行ったからか
私達以外、誰もいなくてラッキーだった。
展示室の正面にはスライド、
その前に音響機材のようなものがあり
一番サウンドを堪能できそうな
音響機器の前の席でワクワクと待った。

上映が始まり、映画の冒頭が映し出され
おぉー始まった!と興奮する。
あの和太鼓のような音に、胸が高鳴る。
このまま映画が始まる…わけではなく
スライドには作曲者の山城祥二氏が
出会った国・人・文化と楽器の説明文や
画像が映し出され、こんな楽器があるのか
とか、こういう風に奏でてたのか…とか
サウンドを聴きながら知られたりする。

そして理解が深まった後、
私が何度も繰り返し再生して聴いた
ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」から
始まるバイクのシーンが始まって
最高に興奮した。あのシーン大好き。

サウンドの制作秘話と映画シーンの再生で
15分くらいの上映だったんだけど、
12:45までの開催には更に続きがあって
『交響組曲AKIRA 2016』から楽曲
『鉄雄』を10分ほど聴くことができる。

この『鉄雄』の楽曲の2:48辺りから
始まる、連なる風鈴みたいなキラキラと
したメロディが初めて聴いた時から
すごく私のセンチメンタルな部分を
刺してくるなと思っていて、いつ聴いても
懐かしさと物悲しさがこみ上げてくる。
水色に灰色を混ぜたような、
涼しい夏のような爽やかさと懐かしさの
すぐ後ろに絶望と物悲しさがいるような、
この曲を聴くとなんだかいつもそんな事
ばかり考えたりする。
で、4:00辺りから
月曜から夜ふかしでおなじみの
あのサウンドが鳴り響くと、そこから
ひたすら崩壊の絶望感に浸ったりする。

映画を観た時から考えていたのは
もし、あの事故で超能力を得たのが鉄雄で
なかったら、どうなっていたかという事。
別の仲間があの力を得たとして、
鉄雄は止めようとして早いうちに死にそう
だな…とか思いつつ、強大な力を手にして
狂わない人間は少ないだろうが
あそこまで世界が壊れたのは、仲間内でも
特に強い劣等感を抱く鉄雄が万能感を
手に入れてしまったからなんだよな…と
鉄雄の"業"について考えたりして
切ない、と言うにはあまりにも暗すぎる
物悲しさを10分間、堪能して終わった。
…しかし月曜から夜ふかしのスタッフは
なんで番組のサウンドをこの曲から
採用したんだろうか?といつも思う。

作曲者の山城祥二氏について、
作曲家だけでなく科学者としても
活躍されている事も今回初めて知った。
展示の説明を読めば読むほど
山城氏の研究の深さにただ脱帽する。
ありがたい事に写真撮影OKだったので
壁に書かれた山城氏のサインも
撮影させていただいた。嬉しい!

↓山城祥二氏についての詳細

www.yamashirogumi.jp

この映画のサウンドについて
"音の名シーン"と言及されていたんだけど
まさにその表現がぴったり当てはまる。
最高の環境で音の名シーンを浴びて
堪能できたのが本当に良かった。
映画のサントラ買ったくらい好きなので。

この作品のファン・映画ファンは勿論、
映画のストーリー自体はそこまで
ハマらなかったけどサウンドは最高!
みたいな人でも絶対行く価値がある。

あと、この上映を聴いたら絶対に
映画館でこの映画が観たくなる。
また映画館でやらないかな。

ちなみにこの展示、
今年の12月までの公開だったのが
2023年3月末までに延長されたので
とても嬉しい。
冬のお台場はすっっごく寒かったので
もう少し暖かい3月辺りにまた行きたい。

 

この日は休みが合わなくて同僚と行けず
別の連れと行ったんだけど
実は来週、午後休を合わせてこの同僚と
行く約束をしている。
また展示を聴けるのも、同僚と遊びに
行けるのもめちゃめちゃ楽しみ!
3月までに絶対また行く!

 

映画の感想

ha49re.hatenablog.com