散文録

つらつら書くのが楽しい。日記・作品の感想など

ポケモンブラック2の所感

楽しい。楽しくてずっとやってる。
始めてからおよそ1ヶ月。まだクリア後のやりこみ要素は完全には終わってないんだけど、すべて終えるべくチマチマやり込みながら所感を振り返る。
前作含むストーリー諸々のネタバレ注意。

 

今作もいつも通り図鑑と御三家をもらう訳だけど、それをくれるのが前作のアララギ博士…ではなく、その助手をしているという前作の幼なじみ・ベルで、「ベルもしっかり助手になって活躍してるんだね…」と最初から感慨深くなった。

で、主人公と共にライバルも旅に出るんだけど、このライバルの旅の目的が「数年前にプラズマ団に奪われた妹のポケモンを取り返す」という悲しい過去を含んでいて、こんなところにリアルに被害者がいてストーリーに絡むのかと思った。
ライバルが旅に出る時か出た後だったかな、妹が家にいない兄に対して「わたしのためじゃなく自分のために旅をしてほしい」みたいな事を言うのが切ない。

そして順当にジムリーダーにも挑む訳だけど、最初のジムリーダーがなんとチェレン「チェレーーン!!!」となった。
前作チャンピオンに諭されながら自分なりに強さを解釈したチェレンが、今度は「指導する側」になったんだね…といきなり胸アツの展開。
この時点でストーリーにハマる。

今作にもプラズマ団の残党がいてそれらと戦いながら進むわけだけど、プラズマ団も二派に別れていて、Nの意志を継ぐ側(味方) vs ゲーチス側(敵)の構図になるのが面白い。
どちらの派閥にも前作の七賢人がいて(いない人もいるが)、私が前作でチマチマと警察に引き渡した七賢人がアッサリ保釈されとる…とか思ったりした。

残党で構成された新プラズマ団もボスが雇われって感じの外部の人間になってるし(ゲーチスはもっと潜んだとこにいる)、特に強い思想もなく戦いを挑んでくる感じで雑魚感が強い。拠点が船になったり、服装とかサウンドが海賊っぽくなってる。服は個人的に前より好み。

…とか思ってたら後半でいきなり街を氷漬けにしてきてビックリした。
ここから壊滅へのクライマックスを迎える中でついにライバルが探し求めていたポケモンと対面するんだけど、なんと敵幹部の手持ちになり進化していたという事実が重い。
「こいつはモンスターボールに入ってるせいで自分の命令しか聞かない。もしプラズマ団ポケモンの解放に成功していたらお前の元に戻ってたのでは?」みたいな事を敵が言うのが更に重くて、深い。
一方的に奪っておいて解放の邪魔をされたからお前に戻らなかったと言うのは卑怯そのものなんだけど、まさか前作の敵の思想がこう繋がってくるとは思わなかった。
ついに妹のポケモンと出会えたのに、相手は自分を敵視し睨みつけてくるという事実に打ちのめされるライバルがつらい。

そんなライバルをどうでも良さそうにゲーチスが最後の拠点に向かい撃破するわけだけど、ゲーチスが操ったポケモンが主人公を攻撃しまさにそれが当たる瞬間、Nが現れたところで胸が熱くなった。
こんなに熱い「ゼクロムクロスサンダー!!」もないよねって感じ。

そして更に熱いのが「あえて こう呼びます。とうさん!」って言葉で、この言葉が全くゲーチスに届かなかったところも含めて胸に来た。
撃破したゲーチスが正気を失ったところでプラズマ団との関係が一段落した訳だけど、その後に「ポケモンリーグに挑んでは?」と秘伝マシンをくれたりと今作では一貫して味方サイドなNが「いつかモンスターボールの支配から解放される日を」と前作で敵だった時と同じことを語るのが、敵であったNも一人の人間として信念を持っていたんだなと前作の見る目が変わった。
この辺を見るともう一度ブラックをやりたくなる。

で、更にグッときたのがライバルが敵対したままのポケモンを妹に返すんだけど、妹に「ボールの上からでもたくさん話しかけて、撫でてあげな」って伝えたという話を聞いたこと。妹に対してもポケモンに対しても思いやりが深すぎるでしょ…と沁みた。
そして最後にはその子もボールから出て妹に甘えるようになるのが感動。思い出したのか、思い出せずとも気持ちは通じたのか、そこが曖昧なところに逆に人とポケモンとの絆を感じる。旅に出て良かった…。

今作のライバルは言葉はぶっきらぼうなんだけど思いやりと信念がちゃんとあって、今まで見たライバルでダントツに好き。
ライバルだとプラチナのジュンがめちゃくちゃ好きだったんだけど、それを軽く超えている。

面白いのが今までのライバルって主人公と同じように博士にポケモンを貰って(or盗んで)旅に出てたけど、今作のライバルは自分で孵化させたポケモンを既に持っていたこと。
斬新だし、孵化させてることでちゃんとポケモンへの愛情を持っていることが伺える。

旅の終わりには「お前のおかげで俺は旅の目的を果たす事ができた」みたいな事も言うのが、なんか嬉しいのとしんみりした感情が混ざる。

ストーリーとか人間描写が最高にいいよね…となりつつ、ポケモンリーグ制覇後のやりこみ要素(街の開放とか)が多くて全然飽きない。
前作はクリア後にいきなり上がった周りのレベルも今作はギャップがマイルドになりつつ、でも今作からクリア後に「チャレンジモード(周囲のレベル等の難易度が上がる)」を選択できるので好きなように選べて良い。断然チャレンジモード派。

あと面白いのが前作のソフトのクリアデータがあると今作とデータを繋げる「おもいでリンク」という機能があって、それを使うと前作の主人公の名前が今作に引き継がれたり、前作と今作の間の空白の2年間を埋めるエピソードが見られたりする。
最初のジムリーダーが三つ子の人から変わった理由など知られて、ストーリーにも深みが増したと思う。

 

なんか最初は「リオル!ラプラス!ラッキー!」と好きなポケモンしか考えず始めたんだけど、思いの外ストーリーにハマり込んでしまった。
色々とうろ覚えなものの、セリフがとにかく刺さる。

ブックオフで数百円だった前作に対し、割と高い上に購入する時にレジの奥から取ってもらうという厳重な管理で売られていたんだけど、その理由もわかった気がする。

今作でポケウッドと黒の摩天楼を制覇すべくやり込んだ後は、またブラックをやろうかなと思っている。ブラックの新作ポケ縛りが好きでなかったので、今度は今作でポケモンの卵を作って送って、好きな子たちと旅をしようかなと画策すると楽しい。
そうしてブラックを終えたらまたブラック2を始めてストーリー見直そうかなと考えると、先は果てしなく長いのになんだかワクワクする。

次はまだやってない剣盾でもやろうかなとか思ってたけど、なんにも期待してなかったイッシュ地方にしばらくは篭もりそうなので先の話になりそう。
でも楽しいからヨシ。

 

前作の所感

ha49re.hatenablog.com